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中国、医療サービス体制を10年後再改革
   2005-08-11 16:25:15    cri

 中国の高強衛生相はこのほど、北京で行った報告の中で、「中国はすでに医療サービス体制を改革する新法を作った。また、いくつかの都市でテストを行う」と述べました。これは今の公立医療機関の市場化傾向に歯止めをかけ、基本的医療サービスに関して、政府の主導的な役割を強めます。これは医療費高騰の問題を根本的に変えると見込まれています。

 現在、中国の医療サービス機関のうち、90%が公立医療機関です。いまの医療サービス体制は1990年代の半ばから徐々に形成されました。これまでに、病院の経費が主に政府の資金投入に頼っており、これは政府負担が多くなる一方、病院側は政府の資金投入が不足し、医療サービスのレベルを上げにくい状態となっていました。これらを背景にして、中国は医療サービス体制を改革し、政府による病院への資金投入が年々下がり、病院側は患者からの医療費に頼るようになりました。2000年、全国の政府資金投入は病院側収入の8%しか占めていませんでした。

 10年間経て、この医療サービス体制の欠陥が顕著になり、公立医療機関は市場化傾向を進めており、高収入を求め、公益性が日増しに薄れています。これは医療費の急速な増加、人々は治療費が高く病気を見てもらえないなどの問題をもたらしました。この問題が社会各界からの批判を浴びています。これについて、中国社会科学院社会政策研究センターの楊団教授は

 「医療サービス体制の市場化傾向は医療サービスの公共性を見逃している。国家の立場から言えば、お金を持っている人は医療サービスを受けられるが、お金を持っていない人は医療サービスを受けられないとすれば、この社会にはなんらかの問題がある。そのため、医療サービスの分野に市場メカニズムを適用できないところがある」と述べました。

 関連調査によりますと、治療費の高騰で中国人が病気になった場合、そのうちの半分は病院に行くはずですが、行けなくなります。また、30%の患者が入院するはずですが、入院できないことが分かりました。これは中国で医療費が高いという状況を示しています。このほど、中国国務院傘下の研究機関の発表した調査によりますと、これまでに行われてきた中国医療の改革は不成功で、その根源が医療体制改革における商業化と市場化は医療衛生事業発展の基本的な規則に違反したからです。この局面を変えるため、中国衛生省と関係部門は医療サービス体制の改革案を作成しました。この新しい改革案によりますと、衛生事業は政府が実施する一定の福祉政策を含む社会公益事業であり、衛生事業を発展させる面で政府が主導すると共に、市場メカニズムの役割を発揮しなければならないとなっています。

 伝えられるところによりますと、中国はこれから公共衛生サービスと住民の基本的医療サービスのニーズを基づき、公立医療機関の数と規模を残し、それを非営利的な医療機関にします。その他の医療機関では市場メカニズムを導入し、社会からの資金を吸収し、営利的な医療機関にします。これについて、楊団教授は、

 「この新しい改革案では、医療サービス体制の改革は政府主導と市場メカニズムの両方を堅持すべきだ。これは医療機関の公益性を強め、患者の医療費を減らすことに役立つ。改革の方向は間違いないと思う」と語りました。

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