アメリカのブッシュ大統領は13日ホワイトハウスで、アメリカを訪問中のドイツのメルケル首相と会談を行い、双方は、両国関係、イラクとアフガニスタンの戦後再建などの問題について討議しました。

　ブッシュ大統領は会談後の共同記者会見で、ドイツはアメリカの『重要な同盟国』だと称して上で、「メルケル首相が率いるドイツ新政府との協力を期待する」と述べました。

　イラン核問題について、ブッシュ大統領は、「イランの核兵器所有を決して許さない。核兵器で武装したイランは世界の安全保障を脅かすからだ」と強調すると同時に、引き続き外交的手段により問題を解決するとした上で、国連安保理にこの問題を付託すべきだとの見解を表明しました。

　これに対しメルケル首相は、「私は、ブッシュ大統領と、意見の食い違いがある多くの問題について率直な会談を行った。会談中、グアンタナモ海軍基地刑務所の存在についてドイツ側の見解を表明し、この刑務所を閉鎖するよう提案した」と述べました。

　しかし、ブッシュ大統領はメルケル首相のこの提案を拒否し、「グアンタナモでの刑務所設置は、アメリカ国民を保護するために取った必要な措置であることから、閉鎖はしない」としています。