9月8日から17日にかけて、中国の胡錦涛国家主席は、カナダとメキシコを公式訪問し、国連創設60周年記念首脳会合に出席し、50数回の外交活動を行い、実り豊かな成果を収めました。今回の訪問を終える前に、中国の李肇星外相は記者団に訪問の成果を紹介しました。

　その際、李肇星外相は、「今回訪問の成果には、中国とカナダ、中国とメキシコの友好協力関係を全面的に推進したということが挙げられる」と述べました。

　1997年、中国とカナダは全面的パートナーシップを築き上げました。今回訪問期間中、胡錦涛国家主席とカナダのマーティン首相は、中国とカナダの両国関係を戦略的パートナーシップに引き上げ、両国の各方面、各分野における協力を推し進めることで合意し、具体的な目標も確定しました。また、双方は、航空や鉄道、原子力などの分野に関する7つの協力協定に調印しました。

　同じく発展途上国として、中国とメキシコは同じような発展目標に臨んでいるため、2国間の協力を深めることは両国首脳会談の重点的内容となりました。双方は、措置を講じて、中国とメキシコの戦略的パートナーシップを推進し、共同行動計画を早期に制定することで合意に達しました。

　国連創設60周年記念首脳会合は、国連の歴史上における最大規模の会合で、これにはおよそ170のメンバー国からの元首や政府首脳が出席しました。胡錦涛国家主席は多くの会議に出席し、重要な談話を発表しました。全体会合の席上、胡錦涛国家主席は、持続的な平和と共同繁栄をはかる調和の取れた世界を建設することをテーマに、多角主義、互恵協力、寛大の精神を堅持し、共同安全、共同繁栄、調和の取れた世界の構築を実現させる主張を提出しました。開発・資金調達ハイレベル会議の席上、胡錦涛国家主席は、発展途上国の合理的な主張を支持する中国の立場を明らかにし、発展の分野でさらに働きかけるよう国連に呼びかけ、「中国が関税や債務、貸付の優遇、公共衛生、人的資源開発などの分野で重要な措置を取り、ほかの発展途上国の発展を支持していく」と宣言しました。安保理首脳会議では、胡錦涛国家主席は、「世界の平和と安全問題の解決において国連安保理には取って代われない役割があり、国連憲章に定められた安保理の職責の履行を保障し、安保理の権威性を維持し、その効率を高めなければならない。また、安保理はアフリカに関心を寄せ、投資を増やすべきだ」と強調しました。また、円卓会議では、胡錦涛国家主席は、「中国は国連改革を積極的に支持し、改革においては、大局に目をむけ、民主を唱え、幅広く協議し、積極的・漸進的・重点的・全面的に推進していかなければならない」と重ねて示しました。

　以上の見解と主張は、首脳会合の成果文書で十分反映されており、各国とりわけ発展途上国の指導者や国際社会から大きく歓迎され、重視されています。世論は、「胡錦涛国家主席の発展途上国を支持する措置は誠意のあるもので、中国は発展途上国の真の友人だ」と見ています。

　このほか、会合期間中、胡錦涛国家主席は11カ国の指導者と2国間会談を行いました。