国家標準化管理委員会によりますと、エネルギー利用の効率を高めるため、中国は省エネ基準の制定を急いでいます。3年から5年ぐらいの間で、中国の実情に合う省エネ基準システムを構築するということです。
近年来、経済の急速な発展に伴い、中国のエネルギー需要も大幅に増えています。そして需要と供給のバランスも、ますます崩れる一方です。先進国と比べて、中国の資源利用率はとても低い状態です。
経済と社会の持続可能な発展を実現させるため、中国は省エネ型社会を構築する目標を出しました。基準は政策として、省エネ活動の展開において重要な役割を果たしています。このことから、中国は省エネ基準システムの構築を急がなければなりません。
国家標準化管理委員会の責任者殷漢明さんは、「現在、国家標準化管理委員会は関係部門とともに《2005年から2007年までの省エネと総合利用基準発展計画》を制定している。3年から5年ぐらいの間で、中国の経済発展に適した省エネ型社会が必要とするシステム作りを目指している」と述べました。
殷さんの話によりますと、数年来、中国が制定した省エネ基準とリサイクル基準は資源の利用率を高めることに積極的な役割を果たしています。例えば、今年7月から実施された「乗用車のガソリン消耗基準」は、乗用車が使えるガソリンの消費量を具体的に定めています。これは中国で初めての乗用車の省エネ基準となります。また、ガソリン消費量の高い乗用車の抑制にも役立ちます。
大まかに言えば、現在中国が出した省エネ基準には適用範囲が狭い、システムが整っていないなどの問題点が存在しています。この状況を改善するため、中国は「2005年から2007年までの省エネと総合利用基準発展計画」を制定することになりました。
この計画は、各重点分野において省エネのための基準システムの枠組みを構築するものです。中には省エネ、節水、リサイクル資源、環境管理、中古製品の利用と廃却などが含まれているということです。
中国政府が省エネ基準化を進めると同時に、専門家たちもそれぞれ意見を出しています。北京理工大学の郎志正教授は、「省エネ基準システムの制定は絶えず改善のプロセスが必要であるため、国や業界の管理の元で経済と社会発展の要求に応じて制定し実施すべきだ。省エネ基準システムに役立つ政策の制定及び監督メカニズムの構築も必要だ」と強調しました。
郎志正教授は、「省エネの基準化プロセスは対応する政策や措置がともなわないとうまく進められない。税収、金融などの面からも、優遇政策を与え、全社会の省エネを支持する。効果的な措置を講じて、省エネ基準への監督を強めるべきだ」と語りました。
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