2日間にわたって開かれていた省エネ社会を構築する国際シンポジウムは、26日北京で閉幕しました。中国は省エネ社会の構築を加速し、ハイテク技術を利用した経済効果があり省エネで環境汚染の少ない新型の工業開発の道を歩むことを決めました。

　近年来、経済の持続的且つ迅速な発展やまた工業化、都市化のプロセスが早まるにしたがって、中国のエネルギー需要も大きく増加したため、資源の供給と需要との矛盾がますます際だっています。同時に先進国と比べて、中国のエネルギー利用率は低いです。データによりますと、現在中国のGDP・国内総生産は世界の4％を占めています。しかし、エネルギーの消費量が世界で占めた割合はこの数字を大きく上回っています。例えば建築分野で、中国建物で暖房が使うエネルギーは、同じ気候の先進国の3倍ぐらいです。

　経済と社会の持続的な発展を実現させるため、中国は省エネを重視し、省エネ社会を構築するという発展目標を提出しました。今回の国際シンポジウムで、曽培炎副首相は「産業構造の調整を強化し、サービス業とハイテク産業を発展させ、伝統的な産業の改善を早め、時代遅れの技術、設備の製品を更新する。市場の管理を厳格にし、消耗や汚染の多いプロジェクトの開始を防止する。省エネを提唱し、住民が日常生活での省エネを促進する。このほか、リサイクルを発展させ、無公害生産を積極的に推し進め、汚染物質の処理を強化し、省エネで環境にいい経済システムを構築すべきだ」と述べました。

　省エネ分野の国際協力について、曽培炎副首相は「中国は高い効率で廃棄物の少ない設備や技術を引き続き導入する。また国際的成果のある省エネに関する政策やシステムまた管理規定や実施の経験を受け入れる。外国の投資家の省エネ分野、新しいエネルギー、リサイクルの分野への投資を導く。また中国は国連、世界銀行、及び世界各国と省エネや環境改善などの分野において、協力を強化し、共栄を実現する」と語りました。

　中国が省エネ社会を構築する構想は今回シンポジウムに参加した外国の人々から高い評価を受けています。アメリカ環境保護協会のドゥデンク経済学専門家は、「中国は省エネ社会を構築する面で努力している。まず政府はこの問題の厳しさを認識した。第２に政府も省エネ社会を構築するという承諾をし、また多くのやり方でこの目標の実現を推進した。それにもかかわらず、中国は省エネ社会の構築面でまだ多くの問題がある」と示しました。

　今回の国際シンポジウムに参加したのは、海外の政府高官、国際組織の代表、有名企業の責任者、及び専門家や学者などです。シンポジウムで、参加者は経済発展のプロセスにおける省エネ、節水、土地の節約などの問題をめぐって討議しました。