中国政府は7日、『中国の国連改革問題での立場に関する文書』を発表しました。この文書は国連改革の原則、国連の発展と役割について、中国政府の立場を全面的に述べており、一連の建設的提案を出しています。この文書は現在、準備段階にある国連改革にとって重要で、現実的意義があります。
最近、国連安全保障理事会改革は注目の話題となっています。国連改革は安全保障、発展を始め、多分野にわたる全面的な改革で、国連総会、安全保障理事会、経済社会理事会など多様な機構とも関わっており、如何なる問題も対等に重要視されるべきです。
去年12月、国連の高官賢人グループは詳細の内容を盛り込んだ改革報告書を提出しました。これを土台に、アナン事務総長は今年4月、国連改革に関する草案を正式に提出しました。この二部の改革案は国連の振興と改革を巡り、数多くの有益で、実行可能な考えと提案を出しました。しかし、最近、一部の国は国連改革、とりわけ、安保理拡大問題をめぐり、激しく対立し、著しい意見の相違を見せています。このような状況の下で、中国政府は『中国の国連改革問題での立場に関する文書』を発表し、その目的は、国連改革が積極的な成果を収めるよう推し進めることと、改革が最終的に成功を収めることを確保することです。
中国政府は文書で、国連改革が守らなければならない原則をいくつか提案しました。これには以下のものが含まれています。
つまり、改革は多国主義の推進、国連の権威と効率の向上、新たな脅威と挑戦に応える力の強化にプラスとなること。
改革は『国連憲章』の主旨と原則を守り、とりわけ、主権平等、内政不干渉、紛争の平和的解決、国際協力の強化を維持すること。
改革は総括的で、多分野にわたり行なわれるべきもので、安全保障と発展の二つの面、とりわけ、これまでの国連活動が「安全保障を重んじるが、発展を軽視する」という傾向を変えることで成果を出すべきであること。
改革はすべてのメンバー国、とりわけ、幅広い発展途上国の要求と関心点を最大限に満足させること。
民主主義を発揚し、充分に協議し、実行のしやすい項目から着手し、順を追って難しい課題へと進め、メンバー国の団結を維持し、それを促進していくとの五点です。
この文書は、以上の諸原則を土台に、四つの部分から、発展、安全保障、法治、人権及び民主及び国連の役割強化などの面における中国の立場を述べています。中でも、この文書は、幅広い発展途上国の注目している発展の問題を高度に重視し、それを国連改革の一番の問題と位置づけています。この文書は、「発展こそ各国人民が共通して求めている点で、集団安全保障メカニズム及び人類の文明と進歩の基礎でもある。発展途上国のニーズを重視し、地球規模で調和と均衡の取れ、普遍的に発展できることを実現させていく必要がある」と強調しています。
中国は責任ある国及び安保理常任理事国として、国連の改革を高度に重視しています。国際社会の議論に食い違いが生じた状況の下で、中国政府は国連改革に関する文書を発表したことは、国連改革が積極的な成果を収める方向で、中国は他の国と共にそれを推し進め、しかもこれに努力していく意向があることを表しています。この文書は国連改革にかかわる問題に対し、総括的で、詳細にわたり、かつ、客観的に論述されている点が評価されています。
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