*どうして花粉症にかかるのか?
花粉症は、空気中の花粉を呼吸によって吸い込むことから始まります。花粉を有害物質と認識した防御機構が抗体をつくり、この抗体の量が水準以上に多くなったときに現す症状が花粉症。
だからといってすべての人が花粉症になるわけではありません。かかるのはアレルギー体質と呼ばれる人。
花粉症は、体外から侵入するアレルゲン(花粉)と体内でつくられる「IgE抗体」との結びつきによっておこります。この花粉と結びつく「IgE抗体」は、アレルギー体質の人だけにつくられます。
そのアレルギー体質の人でも、花粉に触れたらすぐに花粉症が発症するわけではなく、接触を繰り返しているうちに「IgE抗体」が次第に蓄積され、ある水準に達すると発症の準備が整います。
そして発症準備ができた人が、再び同じ花粉に接触すると、アレルゲン(抗原)と抗体が結びつく「抗原抗体反応」によって、花粉症特有の症状が出てきます。
したがって、突然の発症のように見えても、実はその陰には、長年の積み重ねがあるのです。そのため、昨年のように「花粉症の当たり年」といわれるほどに花粉が多かった年の翌年には、抗体が水準量を超え、発症しやすくなるというわけです。
*花粉から遠ざかる術
何の花粉であろうとも花粉症の原因は花粉ですから、予防策はまず第一に花粉に接触しないことです。シーズンは限られているのでできる限り接触を避けながら、とにかくシーズンの終わりをじっと待つことも大事です。
とはいえ、このシーズン中一歩も外出しないわけにはいきませんから、一般的に薦められている花粉除けの対策を、それぞれのライフスタイルに応じて取り入れてみるのも一手。それには次のようなものがあります。
1. 外出時にはマスクをする
2. 髪をまとめて帽子をかぶる
3. コンタクトレンズをやめて眼鏡を使用する
4. 帰宅時にはうがいをし、目を洗う
5. 玄関に入る前に衣服はよくはたいて花粉を落とし、居間や寝室に持ち込まない
6. 洗濯物は花粉を払ってから取り込む
7. 布団はカバーをつけて干し、花粉が綿のなかにもぐり込まないようにする
8. 車のエアコンやファンは、花粉を吸い込むことになるので注意
とくに家のなかに入った花粉はなかなか出て行かず、家族全員が花粉の危険にさらされることになるので、できるだけ花粉の侵入を防ぐよう注意しましょう。
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