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どう受け止めるか、国際緊急援助
   2008-07-15 17:08:40    cri

■四川では

 日本の緊急援助隊と医療チームの成都での活動ぶりや、中国社会での反響などについて、姜平記者の取材リポートでおさらいしてみましょう。

 四川大地震が起きてから、世界各国から次々と災害に対する緊急援助が届きました。また5月16日からは、日本・ロシア・韓国・シンガポールなどの国から緊急救援隊が相次いで被災地に到着しました。

 日本の救助チームは、119時間にわたって捜索活動を行い、瓦礫の下から、全部で19体の犠牲者の遺体を見つけました。17日のCCTV・中央テレビは、日本緊急援助隊の隊員たちが、親子二人の遺体を探し出した後、それを丁寧に包んで、整列して黙祷をささげたシーンを全国向けに放送し、国中を感動させました。

 被災地の住民の一人で、安県安昌鎮の趙倩さんはこのように話しています。

 「中国では、五体揃った遺体が見つからないままなくなることほど、惨めなことはないという考えがあります。また、人が亡くなった後、家族たちが見届け、ふるさとで丁重に葬ることにより、始めて、死者への弔いになるというしきたりもあります。そういう意味では、遺体が瓦礫の中から運び出されたことは、家族の方たちにとって、どれだけ心の慰めになったことでしょう。また、地震の難を免れた私たち生存者にとっても、一生懸命救助に頑張っている彼らの姿を見ると、よい励ましになり、希望が見出せます。なくなった方への尊敬の念を抱き、また、生存者の幸運を祈る気持ちを抱いてやってきた日本の皆さんに、心からありがとうと言いたいです」

 20日深夜、救助チームに続いて、日本の医療チーム23人が成都入りし、翌21日、負傷者が最も多く、特に重症患者の割合が最も高い華西病院で活動を展開することになりました。

 救急外来を担当することになったのは、打出啓二医師です。中国人医師とともに、運び込まれた負傷者に対し初期段階の検査を行っていました。打出医師はカタコトながら、中国語で「痛いですか」などと症状を確認していました。

 救急外来のほか、日本の医療チームは腎臓内科やICUなど患者が最も多い部門で医療活動を行いました。

 日本人医師との協力について、中国人の若い医師はこう話しています。

 「みんなの考え方には違いがあるが、中日両国の異なる知恵を集めて、これまでとは違う、もっといい治療方法を見出すことができると思います。」

 5月24日に温家宝首相、28日に衛生省の高強次官、30日に楊潔チ外相がそれぞれ華西病院を訪問し、日本の医療チームと政府・国民に感謝の意を表しました。日本の医療チームは6月2日に活動を終了。活動期間中、彼らは合わせて1355人の治療に携わりました。田尻和弘団長は、中国での医療活動について次のように話しています。

 「各現場での専門家同士の交流が進んでいるのと、患者の家族の方や、市民の皆さんが、水や果物、扇風機を持ってきてくださり、お花を持ってきて、我々を激励しに着てくださっています。「ああ、よかったな」と、「日本のチームがお疲れ様」とわれわれに直接感謝してくれています。そういう意味での成果も出ているのじゃないかなと思っています。」

■市民の反応

 国境を越えた援助は、中国で大きな反響を呼びました。中でも、日本の援助隊が犠牲者に黙祷をささげるシーンが中国人の頭の中に強く残り、一時期、中国の各ウェブサイトで、これを評価する書き込みが殺到しました。

 一般市民の反応はどうなのか。各地の市民にお話をききました。

 河北・高鵬さん

 日本の救援隊に感謝しています。災害には国籍の区別なんてなく、全人類が共に立ち向かわなければならないと思います。日本は自然災害の被害を数多く受けた国として、中国に救援にやってきました。このことに感謝しています。

 災害救助には助け合いの精神が求められていますので、これから、もし日本で災害が起きた場合、中国やほかの国も当然助けに行かなければならないと思います。

 北京・郭然さん

 日本の救援隊はとてもプロフェッショナルで、まじめです。今回の救援活動は、中国人の日本に対するイメージを、これまで抵抗感のあるものから、受け入れられるものに変えたと思います。また、国際援助を受け入れたことは、物事を冷静に考えられるようになったことでもあると思います。困った人がいれば、四方八方から手を出して助けてあげる。これが人情で、災害を前に、国際援助が何よりも大事なのです。

 安徽・王姜元さん

 とてもよかったですよ。もともと私は日本に対して、好感がもてませんでした。だから、日本の緊急援助隊もパフォーマンスのため、中国に来たのではないかと最初は、冷ややかな目で見ていました。しかし、皆さんは実によく頑張りました。成都を離れる前の送別会では、どの人も沈痛な面影だったことが、特に忘れられず、心を強く打たれました。生存者が救い出せなかったことは、彼らのせいではないことをお伝えしたいです。日本緊急援助隊の頑張りがあったから、日の丸がもたらしてくれたものは、傷口の思い出だけではなく、心温まる思いもあることを初めて知りました。

 北京・駱為龍さん

 四川大地震が起きてから、最初の援助隊は日本からのチームでした。皆さんは、まじめに色んなことをやってくださり、これは、中国の人民に対する友好的な感情の表れだと受け止めています。日本の援助隊の皆さんが真剣に、救援活動に取り組んでいることがよくわかりました。こういう交流が私は大賛成です。

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