一言で「ちまき」といっても、地域によってそれぞれの特色があります。大雑把に見て、中国の南では肉を具にしたちまきが一般的ですが、北だとあんこやなつめなど甘いものを具にしたちまきが多く見られます。以下では地域ごとに代表的なちまきをいくつかご紹介しましょう。
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広東ちまき |
福建省アモイ・泉州ちまき |
広東ちまき:広東のちまきは形が大きいのが特徴です。豚肉やあんこを具にしたちまきのほか、チキン・アヒルの肉・チャーシュー・たまごの黄身・シイタケ・練りおろしたリョクトウなどを材料にした「錦ちまき」があります。
福建省アモイ・泉州ちまき:アモイと泉州は「チャーシューちまき」と「磯水ちまき」(重曹入りのちまき)で知られます。「チャーシューちまき」の原料は厳選された上質のもち米、豚の精肉で作られたチャーシュー、シイタケ、干しえび、蓮の実、だし汁、砂糖です。すりおろしたニンニク、わさび、からしなどをつけていただきます。油が乗って香ばしく、しつこくない味です。
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寧波ちまき |
北京ちまき |
寧波ちまき:浙江省寧波ちまきは形が四角形で、「碱水ちまき」、「赤豆ちまき」、「なつめちまき」などの種類があります。「碱水ちまき」は寧波を代表するちまきです。これは、もち米のなかに適量の重曹を加え、黄色い笹の葉で包んで煮詰めたものです。出来上がったもち米は薄黄色に変わり、粉砂糖につけていただきます。
嘉興ちまき:嘉興ちまきの形は長方形で、具は肉、あずき、八宝(なつめ・蓮の実・干しぶどうなど約8種類が原料)などです。「肉ちまき」は肉の赤身の真ん中に脂身を一枚挟むので、ちまきが煮えた後に脂身の油が米の中にしみこみ、こくがありながらしつこくない味わいに仕上がります。
北京ちまき:形状が小さい四角形になっている北京ちまきは北の代表的なちまきの一つです。郊外の農村部では、粘りがある黄色い米のちまきを食べるのが習慣となっています。具はなつめ、あんこなどが主流です。
このほかに、四川・湖南・湖北地方の辛ちまき、貴州の酸菜ちまき、蘇北のシェンタンちまきなども有名です。
(翻訳:huang xunxun)
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