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貴陽から肇興へ
   2008-04-26 10:47:24    cri

 貴陽から小型ジェット旅客機で40分、私たちは、貴州省の東南部、黎平の小さな空港に降り立ちました。そして、私たちの乗ったバスは、たちまち山に向かう細い道を登り始めました。道の両側は、日本の植生とほとんど同じに見える木々や草の緑に覆われ、バスは、その中を辿っていきます。杉、松、クヌギ、ブナなど針葉樹と落葉照葉樹そしてススキ。時折、岩ツツジのピンクの花が目を引きました。

   

 うねるように曲がりくねって続く道は、時折、広く平地の広がる場所を通過します。水量豊かな小川が流れ、田んぼの中では、村人たちが田植えの準備をしている様子でした。田植えは、6月から始まるといいます。あちこちに、水牛や馬が放され、やがて始まる本格的な農作業のために待機しているように見えました。広がる田んぼと遠くの棚田、山の上の茶畑。木造家屋の家々は、かつて日本でも当たり前に見られた佇まいでした。いつか見た風景、かつて父祖たちが暮らした場所、そんな懐かしい気分に浸りながら、この日の最終目的地、肇興のトン族集落に到着しました。

 集落では、地区を挙げての熱烈な歓迎が待っていました。大型の伝統的木造建築が、立ち並ぶ、かなり大きな集落の入り口では、華やかな民族衣装や、装身具を身に着けた女性たちが出迎え、爆竹が鳴り響く中を行列とともに集落の中心部に入っていきます。観光客と着飾った村人、沿道の見物人とが入り混じって、大変な賑わいです。この辺鄙な山の中の、どこにこれだけの人がいたのかと思うほどの人出でした。客への振舞い酒、民族衣装のパフォーマンス、そしてトン族大歌と呼ばれる合唱中心とした賑やかな歌声が、村全体に響き渡るようでした。パフォーマンスを演じた男女と観光客が、一緒に食事をする晩餐会の賑やかなこと。食事は、米の酒と彼らが自分たちで作った野菜や肉などによる手料理です。

 晩餐会は、1時間あまりに渡って続き、さまざまな形で繰り広げられた村人たちの客へのもてなしは、村人たちが、観光にかけている情熱そのもののように感じられました。(文章:満尾 巧)

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