北京
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ここ2年、新型コロナウイルス感染症による影響で国際文化交流が「氷河期」に見舞われたことを受け、全国人民代表大会の代表を務める大連外国語大学の劉宏学長は、「発想と行動の革新によって国際文化交流活動を推進する」という新たな構想を打ち出しました。また、大連市の「東アジア文化都市」への申請について、大連市が中国東北地区の対外開放の先端都市としての優位性を生かし、国内外の文化交流の促進を担うことを提案しました。
新型コロナウイルスの感染拡大によって世界各地の文化交流は深刻な打撃を受けており、新たな情勢を踏まえて、いかに国際文化交流を展開するかは早急に解決すべき問題となっています。このため、劉学長は中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の取材に応じた際、次のように指摘しました。
まず、「オフラインでのコミュニケーションが影響を受ける中、われわれは海外の大学や機関と手紙や電子メールなどの伝統的な方法でコミュニケーションを維持すると同時に、新しいコミュニケーションの方法を積極的に開拓している。オンライン面会を重視して交流を増やす。例えば、大連外大は日本の北九州市立大学など多くの日本の大学や機構と友好協力の関係を保っている。コロナ禍の発生以来、日本側と定期的にさまざまなオンラインによる祝典イベントや学術交流イベントを開催している。現在、オンラインは対外交流の主要なルートになっている」と述べました。
また、中国にある大使館・領事館との文化交流活動を積極的に展開することも国際文化交流の新たなルートとなっています。劉学長は、「昨年は東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟する各国の教育・文化参事官と積極的に連絡を取り、ASEAN8カ国合同教育代表団が本校を訪問し、良好な国際交流効果を収めた」と説明しました。
劉学長は最後に、大連の「東アジア文化都市」申請を支持し、北東アジア諸国との経済貿易文化交流を促進するよう政府に提案しました。「東アジア文化都市」は中国、日本、韓国の3カ国が文化分野で実務協力を共に推進し、重点的に打ち立てた東アジア地域文化協力イベントであります。現在、27の都市が「東アジア文化都市」に選定されており、これらの都市間では「東アジア文化都市」の都市ネットワークの構築、経済・文化イベントの開催、優遇政策の相互享受を通じて、北東アジア3カ国の人々の相互理解と友情を深めています。
大連は中国東北地区の主要都市であり、「東アジア文化都市」の創設は東北地方の経済と文化の並行発展を振興し、国際・国内の「双循環」を促進し、北東アジア地域3カ国の経済、文化、教育などの面での国際交流を増進するために重要な促進作用があると劉学長は信じています。(hj、野谷)