【観察眼】米メディアの皆さん、「酸っぱいブドウ」よりもいい料理が中国にありますよ

2022-02-14 18:55  CRI

【観察眼】米メディアの皆さん、「酸っぱいブドウ」よりもいい料理が中国にありますよ

 14日午前に行われた北京冬季五輪フリースタイルスキー女子スロープスタイルの予選で、中国の谷愛凌(アイリーン・グー)選手が3位で决勝に進み、今大会の自身2個目の金メダルに挑むチャンスを手にした。

 このニュースに、一部の米メディアはまた苛立つのだろうか。谷愛凌が中国国籍を取得し、中国代表として出場すると発表した時から、一部の米メディアは彼女に対する攻撃を続けている。その攻撃は、北京冬季五輪が開幕すると、さらに狂気を帯びてきた。

ウィル・ケイン氏の番組

 現地時間今月2日、米FOXニュースのキャスター、ウィル・ケイン(Will Cain)氏は番組の中で、「谷愛凌を表す言葉は1つだけ、『恩知らず』だ。彼女は、自分自身を世界的なスキーヤーに育ててくれた米国を裏切った。彼女が必要とするトレーニングや施設を提供できるのは米国だけだ。彼女は金稼ぎのために米国を裏切った。それは恥ずべきことだ」と話した。

 この言論は、「酸っぱいブドウ」としか言いようがない。スポーツ界では、選手の国籍変更は珍しいことではない。谷愛凌には中国人と米国人、両方の血が流れている。彼女の存在は両国の誇りであるはずだ。ここで、一部の米メディアのために整理しておかなければならない事実がある。

 まず、谷愛凌を育て、彼女を世界トップクラスのスキーヤーになるまで支えてあげた最大の立役者は、彼女の母親だということだ。スキーのインストラクターだった母親の影響を受け、谷愛凌は3歳でスキーの練習を始めた。母親は毎週、往復8時間かけて800キロを運転し、谷愛凌を練習場に送っていた。谷愛凌を育てるために、彼女の母は多くの時間とエネルギー、金銭を払ってきた。

 次に、谷愛凌が中国籍になろうと決めたのは、中国に対する非常に深いアイデンティティーを持っていたからだ。谷愛凌は小さい頃から母親と祖母と一緒に生活し、毎年の夏休みも母親と北京に戻っていた。北京には幼馴染みの仲間がおり、大好きな中国料理がある。また、谷愛凌は北京語を流暢に話すことができ、自身について「胡同(フートン)で育った北京の女の子」とも形容した。彼女は中国文化を深く愛している。

 そして、米国は谷愛凌に練習施設を提供したと主張しているようだが、それが、彼女が米国のためにプレーしなければならない理由になるのだろうか。今大会に出場しているハンガリーのショートトラックの名将、中国とハンガリーのハーフでもあるシャオリン・サンドル・リュウとシャオアン・リュウの兄弟はよく中国の東北地域で練習していた。一方、二人を指導し、ハンガリー代表監督でもある張晶コーチは中国人。彼女は、ハンガリー初のショートトラックの五輪金メダル獲得に大きく貢献した。また、小さい頃から中国で指導を受けていた日本の卓球選手・福原愛は、日本のために数々の栄誉を勝ち取った。このような例は数えきれないほどある。彼らは皆、中国代表として出場していない。それについて、「彼らは中国を裏切った」という人間は中国にはいない。

【観察眼】北京冬季五輪で出される料理数百種、米メディアは「酸っぱいブドウ」のみ食べる_fororder_1
リズ・ピーク氏のツイッター投稿

 谷愛凌がビッグエアの決勝に出る前日(2月7日)、米FOXニュースのライター、リズ・ピーク(Liz Peek)氏はツイッター上で、この18歳の少女に対し、「谷愛凌、中国はあなたにどれだけのお金を渡したのか。そのお金は、あなたに成功をもたらした国を裏切らせるほどの価値があるのか」と非難した。

 残念ながら、ピーク氏の頭の中には汚い金銭の取引しかない。ピーク氏は、谷愛凌の中国に対する深い愛着と彼女のスキーというスポーツへの貢献が見えていない。逆に聞いてみたいものだ、今大会のフィギュアスケート男子シングルで優勝した中国系米国人のネイサン・チェン選手や、スノーボード女子ハーフパイプで金メダルを獲得した韓国系米国人のクロエ・キム選手なども、米国から大金をもらって出場したのか、と。

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ニューヨーク・タイムズ紙の文章

 ところで、もしも谷愛凌が米国を代表して出場したとして、アジア系の彼女はアジア人へのヘイトと人種差別に満ちた米国で、しかるべきリスペクトを受けられたのだろうか。米紙ニューヨーク・タイムズは今月10日、中国系のネイサン・チェン選手が優勝したことを受け、「米国のフィギュアスケート界にはアジア系が明らかに多すぎる」「米国人を過剰に代表している」という主旨の文章を載せた。その中で「米国では、フィギュアスケートは明らかにアジア系のスポーツになりつつある。米国を代表してシングルに出場した選手6人のうち4人がアジア系だということが、2大会連続で発生している」と述べている。人種差別主義を強調し、人種間の紛争を挑発するこのような発言がネット上で批判を浴びている。谷愛凌もまた、もし米国代表になっていたら人種差別にさらされていたかもしれない。

 北京冬季五輪はいま、クライマックスに向かっている。各国の選手は自己ベストを目指して努力し、中国は主催国として大会を支えている。しかし一方、一部の米メディアは中国や中国選手への非難と中傷に夢中だ。北京冬季五輪の食堂では世界各地の料理678種が提供されており、米国を含む各国選手からも好評だ。ここには、世界と分かち合うための温かな料理がある。偏見に満ちた米メディア各位にも、「酸っぱいブドウ」にばかり目を向けることを止めて、この料理を賞味いただきたいものだ。(CRI日本語部論説員)

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