北京
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表彰台に立つ閻文港選手
中国が冬季オリンピックのスケルトン種目で初のメダルを獲得しました。11日夜、北京市延慶区の国家スライディングセンターで行われた男子スケルトン競技で、オリンピック初出場の閻文港が3位に入り、中国にそり競技初のオリンピックメダルをもたらしました。
スケルトンは、リュージュ、ボブスレーと並んで、北京2022で行われる3つのスライディングスポーツのひとつです。頭を進行方向に向けてうつ伏せの姿勢でそりに乗り、時速130km以上で氷のコースをかけ抜けるスケルトンは「勇者のゲーム」とも呼ばれ、その歴史は19世紀末まで遡ります。男子スケルトンは、1928年のサンモリッツ大会で初めてオリンピック競技に採用された後、1948年の冬季オリンピック(同じくサンモリッツ大会)でも採用されましが、その後は中止され、復活したのは54年後の2002年ソルトレークシティー大会でした。
競技中の閻文港選手
中国では1983年にスケルトン協会が発足し、翌年に国際ボブスレー・スケルトン連盟への加盟を果たしました。中国代表はこれまでの世界大会では、2017年のワールドカップで7位に食い込み、2018年平昌オリンピックで初めてオリンピックの男子スケルトンの出場資格を獲得し、13位でした。
国家スライディングセンター(雪遊龍)の外観
会場である「国家スライディングセンター」は市街地から北西へ74キロの延慶に位置しています。角度、傾斜の異なる16のカーブがあり、スタート地点から見下ろすとまるで尾根の上を天に駆け上がる昇り龍に見えることから、「雪遊龍」の愛称で呼ばれています。競技のコースは1,615メートルで、最大斜度は18%、世界初となる360度のカーブを持つトラックでもあります。
なお、女子スケルトンは13日夜に行われ、中国からは趙丹、黎禹汐が出場し、メダルをかけた戦いに挑みます。(Yan、坂下)