北京
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商務部の高峰報道官は10日の定例記者会見で、2021年の中国のサービス貿易収支の赤字激減について、4つの理由を挙げて説明しました。
2021年、中国のサービス貿易は年間を通じて急成長を続け、サービス貿易の輸出入総額は5兆2982億7000万元(約96兆2961億円)に達し、サービス貿易の赤字は2112億7000億元(約3兆8398億3225万円)に減少しました。
高報道官は、赤字減少の理由について4点を挙げました。
第一に、中国サービス業の急成長。国家統計局のデータによりますと、2021年中国サービス業の成長率は8.2%に達し、国内総生産に占める割合は53.3%に達しました。新業態や新時代の情報技術の発展がサービス貿易に大きな可能性をもたらし、製造業とサービス業の融合により、サービスの質と効率の向上が促されたということです。
第二に、中国の知識集約型サービスの輸出競争力の向上。新型コロナウイルス感染症は人々の生産や生活スタイルを大きく変えました。視聴サービス、医療、教育、Eコマースなどのオンライン消費は大幅に増加し、デジタル決済が急速に普及しました。2021年の中国の知識集約型サービスの輸出成長率は18%となり、なかでも個人の文化娯楽サービス、知的財産権使用料、通信・コンピューターおよび情報サービスの輸出成長率はそれぞれ35%、26.9%、22.3%と強い競争力を示しました。
第三に、運輸サービスの輸出急増。貨物貿易や価格などの影響を受け、運輸サービスの輸出が急成長しました。2021年の中国の運輸サービスの輸出額は8205億5000万元(約14兆9135億円)に達し、成長率110.2%となり、サービス貿易の12分野で最も急成長した輸出分野となりました。
第四に、観光サービスの赤字の大幅減。コロナ禍により、中国の観光サービスの貿易赤字は大幅に低下しました。赤字額は2019年の1兆4941億6000万元(約27兆1563億5800万円)から2021年の6430億4000万元(11兆6872億5200万円)に減少し、中国サービス貿易全体の赤字急減につながったとみられます。(Lin、鳴海)