北京
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北京冬季五輪の延慶競技エリアと張家口競技エリアでこのほど、EV(電動)バス200台あまりが運行を開始しました。このバスは従来の同タイプの車種より消費電力を20%削減し、零下40°~60°Cの環境で正常に運行できます。
冬季の零下20°Cを下回る極寒の環境下では、リチウム電池を使用する従来の電気自動車は動力電池が充電・放電できない、低温で起動できない、冬季は加熱エネルギーの消耗が激しいといった世界的に共通の難題に直面しています。2022年北京冬季五輪のすべての関連エリアでの新エネルギー車導入に向けて、北京理工大学の科学研究チームは2016年から低温厳寒環境に適応するEVバスの開発を開始しました。
北京理工大学の科学研究チームが開発したEV(電動)バスの極寒テスト
科学研究チームは4年をかけて、冬に中国北方の内蒙古自治区などでEVバスのコア技術に関する極寒テストを何度も行いました。試験データによれば、新技術システムを搭載した車両は、6分以内に急速に加熱して起動し、1分当たり5°Cを上回る速度によって温度が上がり、低温起動段階での電池の加熱エネルギー消費を5%未満に抑えることを実現しました。
また、競技場への往復には、山間部での坂道登坂もあれば、高速道路での走行もあり、通常のモーターでは対応できません。そのため、研究チームはデュアル電気モーター駆動システムを開発しました。
こうした電動バスは北京冬季五輪の終了後は中国の東北、西北地区などの寒冷地で利用されます。(閣、坂下)