北京
PM2.577
23/19
バイデン米大統領は23日、いわゆる「ウイグル強制労働防止法案」に署名し、同法が成立した。同「法案」は、中国の新疆ウイグル自治区で生産された全ての製品を、いわゆる「強制労働」によって生産された製品と見なし、米国内への輸入を禁じている。米国の最近の動きを見れば、これは決して意外ではなく、米国による「新疆問題で中国に圧力をかける」もう一つのたくらみにすぎない。
同法案が悪質なのは、人権保護の看板を掲げながら、ウイグル族の労働者を含む中国の多くの労働者の権益を著しく害し、新疆の各民族の人々の生存権や発展の権利などの基本的人権を著しく破壊している点だ。「強制労働」と「人権侵害」は、米国が他国を攻撃し自らの覇権を強化するための口実にすぎず、その行動は中国と米国自身だけでなく全世界の綿花産業チェーンにも打撃と破壊をもたらしている。
繰り返し強調されてきた基本的な事実ではあるが、米国は物忘れがひどく、または意図的にそれを避けているようなので、改めて言及する。
新疆の綿花が「ウイグル族に労働を強いて摘み取られたもの」とする主張があるが、実情はどうなのか。新疆の綿花畑の播種はほぼ100%機械化されており、収穫の機械作業率は85%に上っている。人的作業が必要な部分でも、雇用は規範的で、雇用契約の権限と責任は明確化され、労働者の権益は十分に保障されている。これらは皆、法的根拠や証拠があり、証言する人もいて、それだけではなく、現地を訪ねてそれを確かめることも可能で、中国の各級政府は一貫して、現地の扉は開かれているとの立場をはっきりと示してきた。招かれても来ずにデマを飛ばして他人を中傷する。その意図が悪質で、手段が卑劣でないとしたら何なのか。
偏見や悪意を持った政治家やメディアは来ないが、来る人もいる。2019年に新疆を1週間余り視察したイタリアの国際関係研究者、ファビオ・マッシモ・パレンティ氏によると、いかなる「強制労働」の可能性にも気づかず、目にしたものは米国などの西側が描く新疆とは明らかに異なっていた。社会は調和が取れて安定し、人民は十分な宗教と信仰の自由を享受し、各民族の言語と文化は効果的に保護・伝承されている。新疆のウルムチ、カシュガル、トルファン、アクス地区クチャ、ホータンなどを訪れた米ニューメキシコ州立大学のケネス・ハモンド教授(歴史学)によると、「ウイグル族の権利を侵害」するような現象は見られず、反対に目にしたのは、全面的に発展する経済や文化であり、高まり続ける人々の生活水準や地域の安全水準であり、教育を受けられ経済の発展に関われることをうれしく思う若者らの姿だった。
こうした明らかな事実と真相があり、調べられる詳細なデータもあり、訪問にも制限がなく、さらに現地を視察して証拠を示してくれる西側の人も数え切れないほどいるのに、なぜ米国はそれに耳を傾けず、反対に一心不乱に他人に汚名を着せようとするのか。結局のところ、すねに傷を持っているので、見たり聞いたりしたくないのだ。ある哲人が述べているように、寝たふりをしている人を起こすことは永遠にできない。
なぜ米国は新疆問題で寝たふりをする必要があるのか。その理由の一つは、他人を中傷することで視線をそらすことだ。米国は世界の中でも人身売買と強制労働による被害がひどい地域であり、国内でも早くから物議を醸してきた。米国務省は2018年、米国が強制労働や奴隷による被害者の発生地、中継地、目的地であり、人身売買が合法産業と非合法産業の両方に存在することを認めている。米国のNPO、農場労働者ジョブプログラムによると、米国には約50万人の子どもの農業労働者がいて、多くは8歳から働き始め、週の労働時間は72時間にも上るという。
米国政府は、このような問題が現れた責任を免れることはできない。ある資料によると、米国は世界の中核的労働基準8条約のうち2条約しか批准しておらず、批准数が最も少ない国の一つだ。特に強制労働問題に直接関わる「強制労働条約」「強制労働条約の議定書」「強制労働の廃止に関する条約」の三つについて、米国は一つも署名していない。
国内の解決が待たれる多くの問題の解決を急がず、非難に満ちた自身の国際的イメージを覆そうともせず、反対に人を傷つけて自分の利益を図り、他人を中傷して視線をそらそうとする。正義と良知の前で、事実と真相の前で、米国の計り知れなさが白日の下にさらされ、ますます多くの人から軽蔑され相手にされなくなることは必定だ。(CRI日本語部論説員)