北京
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今年も5日に第4回中国国際輸入博覧会(輸入博)が幕開けとなります。58カ国と3つの国際組織が国別展示会に参加し、127カ国・地域からの約3000社が出展する予定です。出展国と企業の数はいずれも前回を上回っています。中国各地から39の取引団体、599の業界団体が買い付けに来ると予想されています。
開幕に先立ち、日本の芸術家、草間彌生の作品「南瓜」が上海にある輸入博の会場に運ばれてきました。この作品も含め、イギリス、スペインなど11カ国・地域からの文物・芸術作品170点余りが出展される予定です。美術品の輸入に代表されたサービス貿易も重視する姿勢を垣間見ることができます。
CRI日本語部からは劉叡記者が現地取材をする予定。劉記者のレポートも含め、今年の輸入博の情報を来週以降ご紹介していきます。
さて、今週の番組のメニューです。
▼【CRIインタビュー】COP26開幕を前に「中日は気候変動対応で連携すべき」と両国の専門家~第17回北京‐東京フォーラムでの取材
輸入博の会場
2021年11月<今月の特別寄稿>
東京都 イタズラ爺さん・奥田正彦さん(86歳)
印文に、雲鬟(麗しく豊かな髪)、玉臂(美しい腕「玉ぎょく」は美称)を選びました。
月夜
杜甫
今夜鄜州月 閨中只獨看
遙憐小児女 未解憶長安
香霧雲鬟濕 清輝玉臂寒
何時倚虛幌 双照涙痕乾
月夜(げつや)
杜甫
今夜 鄜州(ふしゅう)の月 閨中(けいちゅう)只だ独り看るならん
遥かに憐れむ小児女(しょうじじょ)の 未だ長安を憶うを解(かい)せざるを
香霧に雲鬟(うんかん)湿(うるお)い 清輝(せいき)に玉臂(ぎょくひ)寒からん
何れの時か虚幌(きょこう)に倚(よ)り 双に照らされて涙痕(るいこん)乾かん
詩の内容は、「今夜、鄜州(ふしゅう)に輝くこの月を、妻は寝室の中から、一人でさびしく眺めていることであろう。はるかにいとおしく思うのは、幼い子供たちが、長安で捕らわれの身になっているこの父を思うことすら知らないことだ。流れ入る夜霧に、妻の美しい髪はしっとりとうるおい、清らかな月光に、妻の玉のような腕は冷たく照らされていることだろう。ああ、いつになったら明かり窓に寄り添って、妻と私と、二人ともに、涙のあとの乾いた顔を月光に照らされることだろう。」と言ったところです。
今年は仲秋前夜の月が美しく、眺めているうちに杜甫の『月夜』をいまいちど鑑賞したくなりました。
杜甫45歳、安禄山の乱で賊軍に捉えられ、長安に幽閉されていました。折からの満月を見て、北方の疎開先にいる妻子のことを思い詠んだ詩です。独りで見ている現実と、双人(ふたり)で見る夢想がやりきれませんね。
中国に、家族と離れ住んだ1年半、月を眺めてもこのような思いはしませんでした。杜甫ほど若くはなくて・・・。
北京スケッチ(宛平湖の秋景色 10月27日 Cai撮影)
<お便りありがとう!>
★名古屋市のゲンさん
もう11月、日本は寒暖をくり返しながら冬に突き進んでいます。
勉強が嫌いだったので、魯迅の「故郷」を勉強したかどうかは忘れていますが、、「もともと地上に道はない……」はとても有名なので、知っています。全くその通りですよね。
でも、「天才なんているもんか」は、魯迅さんに歯向かって悪いんですけど、いますいますってば!!
だって、そうでなくっちゃ、凡人の私がいるはずがないです。私は天才に感動するために凡人として生きてる価値のある人間です。この世は凡人も必要です。
久々のお便り紹介、有難うございました。王さんは、自分で言うのは恥ずかしいと言い、斉鵬さんは笑っていましたが、私は自分の出した便りを読んでもらって、聞いてて恥ずかしいです。「良い国になる競争」って言ったって、「良い国とは」という定義が必要ですよね。
日中の世論調査、もう17回になるんですね。燕の目で言ってたように、単純に比較出来るものでないし、数字に縛られないことや、直接交流を増やしていくことの重要性を感じ、燕の目に同感でした。両国が、その重要性は認めていて、期待を持っていることが確認できるという基本があって、胸をなでおろしました。
★東京都の三輪徳尋さん
マクロン大統領が「G7は中国に敵対するようなクラブではない」という発言をしたこと、また、国連人権理事会においては、香港国家安全維持法はダブルスコアの支持を得ている現状から、アメリカの考える民主主義を崇拝する国はもはや少数派となっていると思います。
G7宣言で示された「強靭な国際秩序は我々市民の安全と繁栄の最良の保証人である」は、アメリカにとって都合の良い国際秩序を維持することに重きが有り、既に多くの国々は、アメリカに都合の良い国際秩序を良しとせずにパワーチェンジを望み変革を望んでいるのだと思います。
この純然たる事実が日本では議論の対象ともならずに漫然と受け入れられずにいる現実が、次の国際情勢下においてとても日本にとって不利益になってしまうことを考えなければならないと思います。
いつまでもOccupied Japan(占領下にある日本)の精神を引きずっていてはならないと思います。
今回の調査を実施した「言論NPO」について日本の一部のメディアなどの評価は、NPO法人とは、本来であれば、政治的な中立が求められているのですが、「左翼」に傾注していると評価され、この言論NPO代表の工藤泰志氏については、日本ではあまり知名度も高くはなく、芳しい評価もされていないことは、前述の如き気運が日本に蔓延していることに起因するのかも知れません。
この様な両国にとって重要な調査がこの機関だけの結果だけで評価されることにとても強い違和感を感じます。他にも幾つかの機関においても同様の調査がなされ、本当の民意が反映されることを節に望みます。正しい統計的数値から多くの日本国民が現実の世界情勢を見ることが出来るようになることは、中日の関係性にとって望ましいことと思います。
アメリカや日本で、言論の自由、報道の自由などいう立派な建前がありますが、政治的に都合の良い世論が常に操作されている様にも感じられます。一つの政党がこれほどまでに長期的に政権を維持し続けていることが異常なことと認識して、こうした状態を続けるための情報統制や利権が有ることに目を向け、日本国内のマスコミに見せられている都合の良い事実だけを見るのではなく、自らの力で正しい情報を見て、おかしいと感じたことに声を挙げてゆくことも必要なのだと思います。
上海スケッチ(高登公園 10月24日 平文智撮影)
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