【観察眼】新型コロナ発生源調査、米国はどうぞ手本を

2021-08-05 21:51  CRI

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ピーター氏(右)と梁万年氏

 今年1月、世界保健機関(WHO)の国際専門家と中国の専門家で構成された新型コロナ発生源調査のための合同専門家グループが、中国で28日間にわたる調査を実施した。専門家グループが2月9日に開いた記者会見で、外国側リーダーのピーター氏は、実験室のウイルスが漏洩した可能性は極めて低いと述べた。また、同グループの中国側リーダーである梁万年氏によると、2019年下半期に武漢では、認識されていない新型コロナウイルスサイクルは報告されておらず、同期間の湖北省の4500以上の初期サンプルを再検査した結果でも、新型コロナウイルスは見つからなかったという。

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 権威ある国際専門家によって発表された事実に対して、米国の一部の政治家は依然として目をつぶり、科学と真相を無視し、新型コロナ発生源調査を通じて中国を中傷しようとしている。最近でもWHOに2回目の対中調査を、圧力をかけながら求めている。こうした米国の行動を見て、人々は米国の本当の目的を疑わざるを得ないだろう。隠されていた情報が次々と公開されるにつれ、米メリーランド州にある米軍の「フォート・デトリック生物実験室」という施設の名前が浮上してきた。国際社会では、この実験室とウイルスの拡散との間に何かがあるのではないかと疑問視する声が高まっている。

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731部隊の「炭素菌実験報告」のカバー

 フォート・デトリック生物実験室とはどのような施設なのだろう。1941年、時のルーズベルト米大統領の承認の下、米軍は生物兵器を開発するための秘密プログラムを開始することを決めた。 2年にわたる準備を経て、フォート・デトリック生物実験室の前身となる「キャンプ・デトリック」が設立され、陸軍生物兵器研究所の本部に指定された。そこでの研究活動のために1945年、米軍は2000人以上の科学者を採用した。その中には、ナチス親衛隊の指導者ヒムラーのもとで、生きた人間を使った細菌研究をするドイツの生化学者エーリッヒ・トラウブや、日本の中国侵略軍である731部隊の部隊長・石井四郎も含まれていた。キャンプ・デトリックでは、人体実験、動物の病気の実験、細菌実験、細菌戦、毒ガス実験などに関する大量のデータが得られ、米国が細菌兵器の開発を行うための重要な参考資料となった。

 ドイツのナチスと悪名高い日本の731部隊の者を入れて発足したこの実験室。2019年、米国での複数回感染症発生により、再び世界の“注目”を集めている。

 2019年7月11日、米バージニア州の介護施設「グリンスプリン」で突然、感染症が発生。10日以内に、住民263人のうち54人が呼吸器疾患に感染した。うち23人が入院、2人が死亡。これに先立ち、同施設が7月10日に発表したところによると、「患者の症状は発熱、咳、体の痛み、喘息、嗄声、全身の脱力感。5~7日間の治療後、通常は改善するが、命を脅かす重い症状、例えば肺炎に進展する可能性もある」という。これらの症状は新型コロナ感染症と驚くほど似ている。

 実は6月19日、同施設では、新しく改装された高級モデルルームが開放された。つまり、感染症の発生前に外部の人が同施設に入ったことを意味する。さらに興味深いのは、同施設とフォート・デトリックとは、車でわずか1時間の距離にあり、同施設における感染症の発生と、その後のフォート・デトリック実験室で起きた変化とは、タイミングが一致しすぎていることである。

 介護施設「グリンスプリン」で感染症が発生した翌日の7月12日、米疾病予防管理センター(CDC)はフォート・デトリック実験室に注意を呼びかける書簡を送った。7月15日、「グリンスプリン」の死者は3人に増え、別の介護施設でも感染者が報告された。同日、CDCは「廃水の浄化が不十分」という理由でフォート・デトリック実験室に「停止令」を出した。そして7月18日、17のサンプルから「細菌」とされるものが検出された後、CDCはフォート・デトリック実験室が「連邦製剤選択計画」に参与する許可証の利用を中止した。許可証に挙げられた製剤67種類には、コロナウイルスも含まれているのである。

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ジョージ·ウェーバー記者

 これだけではない。2020年3月、米国の調査記者ジョージ・ウェーバー氏は、「中国の武漢で行われた各国の軍人によるスポーツ大会『ミリタリーワールドゲームズ』に参加した米軍の競輪選手マーテック・ベナシ氏が、武漢の感染症を起こした『最初の患者』である可能性がある」と述べ、世界を驚かせた。

 ウェーバー氏によると、ベナシ氏はバージニア州のフォートベルボア軍事基地病院で警備を担当していた。職場はフォート・デトリック実験室まで車で1時間ほど、呼吸器系の感染症が発生した前述の介護施設「グリンスプリン」までは20分足らずで到着できる。米軍の報道によると、ベナシ氏は2019年、武漢での「ミリタリーワールドゲームズ」での試合中に、肋骨(ろっこつ)を骨折したが、治療を拒否した。ウェーバー記者は、ベナシ氏が働いている病院に情報提供者がいて、この病院で行われた新型コロナの検査で陽性が検出されたとの情報を手に入れたことも明らかにした。

 様々な証拠が示すように、新型コロナ感染症の発生は、武漢での「ミリタリーワールドゲームズ」に参加した米選手と関連性があるといえるだろう。米国は、その大会に参加した軍の選手や関係者の感染状況を公表する必要がある。大会に派遣された300人余りの米国人に、新型コロナ感染症と似た症状が出たかどうか。報告された米軍感染者はいったいどのような病気にかかっていたのか。米国は国際社会に向けて説明しなければならない。

 中国はこれまでずっと、全力でWHOと協力して、新型コロナの発生源調査を進めてきた。WHO専門家の要望に完全に応える形で、WHO専門家が行きたいすべての場所に行けるよう、会いたいすべての人に会えるようにしてきた。しかし米国は依然として不満を持っている。どのようにすれば自身の無実を証明できるのか、中国はもう分からない。そのため、中国は、米国が手本を示してくれることを願っている。できるだけ早くWHOの専門家をフォート・デトリック実験室に招いて調査をしてもらい、国際社会に「真」の公正さ、公開性と透明性を見せてほしい。米政府の皆様、いかがだろうか。(CRI日本語部論説員)

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10月29日放送分
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