北京
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【ちょっと気になる】
新疆棉(xīnjiāng mián)新疆綿
文字通り、新疆ウイグル自治区産の綿のことです。中国の新疆ウイグル自治区は綿花栽培に適した大陸性気候のため、しなやかな風合いを持つ高級な綿が収穫できます。ほかの綿花と比べると繊維が長く、天然の油脂分が多いため、繊維をつむぐ工程が少なく済むことや、シルクのようにつややかな光沢をもつのが特徴です。また、肌触りがよく強い生地になるため、丈夫でさらさらとした質感を楽しむことができます。
ここ数日、この“新疆綿”に関する話題が盛り上がりを見せています。そのきっかけは、「強制労働」や「少数民族への差別」などといった一部西側勢力が流すデマを真に受け、一部の外国系アパレル企業が新疆綿の不買運動を実行したことにあります。これが中国社会の反感を買いました。
実は新疆の綿栽培の現場はとっくに機械化されていて、最も忙しい摘み取りシーズンにも、そこまで多くの人員が必要ではなくなっています。2020年末時点の新疆全域における綿花の機械による収穫の割合は75%、特に北部では95%に達しています。また、人の手による摘み取りが行われる場合、労働者一人につき、50日間近く働いて1万元(約17万円)以上の稼ぎになります。中国では決して低くない金額です。そのため、かつては収穫の時期になると、河南省や四川省など内陸部から漢民族の労働者が多く集まっていましたが、ここ数年は、地元を離れずとも十分な収入が得られるようになっているため、わざわざ新疆まで稼ぎに来る人は少なくなっています。とにかく、綿花の収穫は元々人気のある仕事で、最近は機械化によって仕事自体が減ってきているわけですから、「強制労働」などとはまったくの無縁だということがわかるでしょう。
話は不買運動に戻りまして、中国ではこのほど、新疆綿の不買運動を行った企業に対する不買が呼びかけられました。
外交部報道官の「中国で利益を上げているにもかかわらず、中国にとって不利益になる行いをする者は、中国国民にとって目に余る存在だ」という発言は多くの中国人の感情を代弁していると言えます。
一方、新疆綿の使用を明記している国内企業、例えばスポーツウェア大手の「李寧(リーニン)」は、25日には株価が一時12%上昇しました。
これは、国内ブランドにとってはチャンスになるかもしれません。
【キーワード】
抵制(dǐzhì)ボイコット
〈意味〉
二つの意味がありまして、一つは拒む、制止する、防ぎとめる、もう一つは排斥する、ボイコットするという意味です。
〈使い方〉
外交部发言人:要像抵制种族歧视那样抵制国别歧视
(人種差別と同様に、国家への差別もボイコットすべき=外交部報道官)
http://news.cri.cn/20200731/c23a1afb-572a-5203-e0b1-395e6c324aa6.html
阿联酋取消抵制以色列政令 允许经济往来
(アラブ首長国連邦がイスラエルをボイコットする政令を取り消し 経済往来を許可)
http://news.cri.cn/20200829/57d5343e-32c9-285e-273f-96b2de7e2892.html
多位艺人与抵制新疆棉花品牌终止合作
(多くの芸能人が新疆綿不買ブランドとのコラボを取り消し)
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1695287177851165626&wfr=spider&for=pc
16家网站、平台承诺共同抵制网络谣言 净化网络生态
(ウェブサイトとプラットフォームの16社が共同でネットデマを防止 ネット環境の浄化を約束)
http://hebei.cri.cn/20201027/88e8d230-3643-d215-e152-bf41d74c37e5.html