北京
PM2.577
23/19
中国が自主開発した新型コロナウイルス感染症治療用の抗体新薬が、欧州連合(EU)と米国で緊急使用が許可されました。研究開発チームの中心メンバーで、中国科学院微生物研究所の厳景華研究員は、「わが国の自主知的財産権を持つ新型コロナウイルス特異性抗体薬の安全性と有効性が世界から認められたことを示すものであり、わが国の革新的医薬の世界市場進出に向けた有意義な試みでもある」と述べています。
欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)はこのほど、EU加盟国に対し、公衆衛生緊急状況下で、新型コロナウイルス感染症患者への単クローン抗体LY-CoV555とLY-CoV016の併用療法(抗体カクテル療法)を許可しました。LY-CoV016は中国科学院微生物研究所と上海君実生物医薬科技が共同開発したものです。これに先立つ2月上旬には、米食品医薬品局(FDA)が同療法の医薬の米国内での緊急使用を許可しています。
厳研究員は、「LY-CoV016は、特異性単クローン中和抗体で、新型コロナウイルスを狙った『バイオミサイル』とされており、新型コロナウイルス感染症の治療と予防のどちらにも特別な効果がある」と説明しています。(朱、柳川)