北京
PM2.577
23/19
担当:王小燕、斉鵬
第10回北京国際映画祭ポスター
北京にある中国美術館では、「異域同絵」と題して美術館コレクションである日本の浮世絵と中国清代の木版年画約100点の企画展が行われています。燕アナが先週末、コロナ後の初の美術館見学に行ってきました。予約から見学後の感想を報告します。ところで、かの世界的に名の知られる葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」のタイトルを見ると、中国人鑑賞者の中には「サーフィン」と真っ先に思い浮かべる人がいるようです。そのわけは?
中国美術館入り口(8月23日 王小燕撮影)
さて、今週の番組、前半は「旬な話題」。現在開催中の第10回北京国際映画祭や中国式バレンタインデー「七夕」、災害対策でも大役を果たしている「北斗衛星測位システム」にフォーカスします。後半はCRIインタビューです。中国滞在通算12年になり、この8月13日に解任して日本に本帰国した、日本貿易振興機構(JETRO)上海事務所所長の小栗道明さんに電話でインタビューしました。2020年の中日経済貿易の最前線、上海を拠点に実感したことをお送りします。
むくげ咲く高積雲の初秋かな(8月24日の北京、撮影:平文智&俳句:燕)
<お便りの抜粋>
★東京都大田区・三輪徳尋さん
今年は日本でも大雨による災害が各地で発生して、今なお、多くの地域住民がコロナウイルスへの感染リスクに怯えながら不自由な避難生活をしています。
農地の多くも水害の被害を受け、住む家も損傷するなど、それぞれの生活の再建がなされるまでにはまだまだ多くの時間がかかるものと思います。政府の支援も個々の事情を細部まで斟酌することも難しく、どうしても包括的な対策になってしまっているように思います。
「人間が生涯において、田を整え、水を貼って、苗を植え、丹精して育てた、お米を収穫するその喜びを感じることができるのは、せいぜい60回ほどしかありません。お天気によって、十分な出来にならないこともあって、本当に満足できる収穫ができるのは数回しかありません」と語った生産者の言葉が思い出されます。
丹精を込めて育てたお米、野菜や果物が水害によって、収穫に至らなかった生産者の気持ちを考えると本当に心が痛みます。
日本は、食料自給率がとても低く、コロナウイルスの影響によって、中国から農産物が輸入されなくなったときには、多くのラーメン店などの外食店が、国産の野菜に切り替えるなどしたこともあって、たちまちマーケットでも野菜や穀物の価格が高騰して、市民の家計を直撃しました。
湖北、江西、安徽などで、今年、発生した豪雨による洪水で、穀倉地帯が大きな被害を受けたことが伝えられ、習主席が「以食為天」であるから、食べ物を大切にするように指示したとなれば、再び、輸入が減って大変なことになると思い、小麦やお米などの穀物生産の情勢はとても気がかりなことでした。生産量としては、十分な量が確保できる見通しと聞き、食料危機が訪れてしまうのかという漠然とした不安も消え、家計支出も大幅に増えそうにもないので安堵しました。
中国全体の生産量が確保されたことは世界の穀物市場を安定させるために大切な情報で、そのニュースを聞いた多くの人も一様に安心して喜んだものと思います。でも、丹精を込めた田畑が流出してしまい、失意の中にいる多くの生産者のことをつい忘れがちになっていたことに気づき、本当に申し訳なく思いました。
「小康社会」が全面的に実現されて、これからという大切なときに、大きな水害が発生して、被害を受けた生産者の方々は、とても気落ちしているのではないかと思うと本当に言葉がありません。
今年は、収穫に至らなかった生産者の方々も、来年もまた、美味しいお米や野菜を作ってくれるものと思います。「食は人々の暮らしでなによりも大切なこと」その糧を作ってくれる生産者のことを思い、美味しく、無駄にすること無く、感謝をして、いただきたいと思います。来年こそは、本当に天候に恵まれ、皆が笑顔で、良い収穫祭を楽しめることを心から願っています。
鈴なりの海棠の実が青し秋(8月24日の北京、撮影:平文智&俳句:燕)
★名古屋市・ゲンさん
北京は20度台に戻ったようで羨ましいです。名古屋は連日40℃に迫る暑さが続き、何もする気が起きなくて ♪ おらは死んじまっただ~~と、ぼやいています。
1967年にミリオンセラーになった「帰ってきた酔っ払い」という歌の一節ですが、天国へ行っても関西弁を話す神様に「天国は甘いところやおまへんのや」と説教されて追い返されてしまい、生き返ります。「♪ おらは死んじまっただ~~」は、テープの高速回転の声でした。今の私も暑さで目が回り、高速回転気分です。
JETRO上海事務所小栗所長さんのインタビューで、コロナコロナで愚痴を言っているのでなく、絶好調の日本企業もあると知り、地上で目が覚めました。改善策としては、渡航が厳しい状況で、家族が離れ離れのままというストレスをなくしていくということでした。私の友人も、10年浙江省に駐在して、この10月に帰国できそうだけれど、交代社員が赴任できるメドが立たないので、心配していると言ってましたので、このお話は真剣に聞きました。
現世も天国も甘くない。8月17日午後0時10分に、音楽の都と言われる浜松市では、41.1度の国内記録を樹立しました。とにかく死なないで生きることにします。
◆ ◆
この番組をお聞きになってのご意見やご感想をぜひお聞かせください。メールアドレスはnihao2180@cri.com.cn、お手紙は【郵便番号100040 中国北京市石景山路甲16号中国国際放送局日本語部】もしくは【〒152-8691 東京都目黒郵便局私書箱78号 中国国際放送局東京支局】までにお願いいたします。皆さんからのメールやお便りをお待ちしております。
メッセージ募集のご案内
<コロナ禍の戦後75周年、私が今思っていること>
字数:ご自由に。
署名:本名・ハンドルネーム・ペンネームのいずれも可。
形態:文字原稿・音声ファイルでの投稿のいずれも可。
(投稿内容と関連する写真の同封は大歓迎)
宛先:riyubu@cri.com.cn
タイトルに「75周年メッセージ」と明記してご送信お願いいたします。