北京
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世界で猛威を振るうコロナ、感染者は700万人、死亡者は40万人を超えた(WHOの6月8日の統計)。混乱の渦へ陥る世界を救うため、科学的・効果的・実施可能な対策手段が必要至急である。
6月7日、中国政府は「新型コロナウイルス肺炎の予防・抑制に関する中国の行動」白書を発表した。4種類の不活化ワクチンと1種類のアデノウイルスを媒体とするワクチンの開発、回復患者の血漿・リン酸クロロキン・中医薬製剤などの臨床効果、AI技術による感染者や濃厚接触者の追跡調査、秩序立った生産再開と社会生活の回復など…詳細な時系列、豊富なデータと図表、現実的な事例で中国のコロナ予防と抑制に向けた取り組みを細部までまとめ、コロナに打ち勝つ中国の知見を世界に共有した。
中国の成功例を素直に受け入れられず、皮肉を言ったり、無視しようとしている西側の政治屋やメディアもいれば、中国のデータを高く評価している科学者もいる。ノーベル化学賞の受賞者・米スタンフォード大学構造生物学のマイケル・レヴィット(Michael Levitt)教授はこのほど、「ロシアの今日(RT)」のインタビューに応え、中国政府の公表したコロナのデータについて「疑う余地はない」と明言。「中国の発表したコロナ感染データのカーブはニュージーランドなどの国でモニタリングしたものと全く一致している。中国が偽情報を発信したり実際のデータを隠蔽したとすれば、それはタイム・マシンに乗って過去に戻って直したとしか考えられない」と述べた。
現在、中国はコロナの封じ込めに段階的な勝利を収めたが、世界範囲のパンデミックは依然として続いている。しかも残念なことに、様々なデマや偽情報がウイルス以上に蔓延し、感染症の予防と抑制を妨げる一方、国同士、人種同士の憎悪を煽り、暴力の増加につながっている。
逆境を跳ね返す今こそ、全人類の知恵・団結・努力が必要である。中国の知見と成功例を系統的に取りまとめたコロナ対策白書には、「人民至上」、「生命至上」の理念が具現化され、人類衛生健康共同体の構築にも一役買う願いが込められている。
ウイルスとの戦いで、他人に汚名をかぶせたり、くすぶる責任論・陰謀論・賠償論を煽り立てたりするよりも、国民の安全と健康維持に専念し、力を合わせてコロナ禍を乗り越えようとする地道な努力こそが、自身のためであり、世界のためにもなる。(CRI日本語部論説員)