北京
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新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、世界経済が大きな影響を受ける中、中国国内ではインターネットのイノベーションをもって逆境をチャンスに変える動きが続出し、経済発展を支える新たな原動力となりつつある。
中でもとりわけ目立つのが、ネットショッピングの「ライブコマース」、販売拡大を目的に企業からも高い関心が寄せられている。代表的な出来事といえば、ライブコマースでの「ロケット」販売である。4月1日、ECプラットフォーム「タオバオ」で、中国航天科工運搬技術研究院が開発したキャリアロケット「快舟1号A」のロケットサービスの販売が行われた。4千万元(約6億1千万円)のロケットサービスの注文受付が、スタート5分で800人以上が手付金を払うボタンを押し、開始から2時間以内で正式に売り切れになった。まさに、ライブコマースの無限の可能性を示した一例といえ、ライブコマースは人々の想像を超えた。
それ以外に、家を出ずに美術館の芸術品を鑑賞することにも話題に上がっている。上海や江蘇省の美術館ではテーマ展をVRを通してオンライン上で見られるようにするなどして、人々の外出自粛生活に花を添えた。また、世界遺産でも知られる敦煌の莫高窟の100点以上の展示物がVRを通して鑑賞できるサービスも話題となり、ユーザーから高く評価された。更にVR技術は5G技術と併用することで、医療現場におけるオンライン研修や専門家による遠隔診療などにも活用され、技術が更に高められた。アプリケーションやインターネット商品に関しては、オンライン教育アプリやプラットフォーム、更にはリモートアプリなど、ここ数ヶ月に多くの商品が誕生し、人々のライフスタイルを大きく変えた。
新型コロナウイルス感染症によって、世界経済の先行きに不安が漂う中、逆境だからこそ弱音を吐かずに立ち向かい、イノベーションをもって力強く新たなチャンスを見出そうとする中国企業が多く存在する。今後迎えるであろうアフター・コロナ時代は、このようなチャイナパワーに支えられていくに違いない。(CRI日本語部論説員)