【CRI時評】誣告やうそで事実を覆い隠すことはできない

2020-05-12 09:58  CRI

 米紙ニューヨーク・タイムズの10日付報道によると、米連邦捜査局(FBI)と米国土安全保障省(DHS)は「中国のハッカーが新型コロナウイルスワクチンの研究開発と新型コロナウイルス感染症の治療方法に関する米国の研究成果を窃取しようとしている」との警告を発する準備をしている。これに先立ち、米CNNも、米当局者は同国の病院や研究所、製薬会社などが最近受けた大量のサイバー攻撃は中国から仕掛けられたものとする見方を示していると伝えている。

 昨今の世界において米国ほど「ハッカー帝国」と呼ばれるのにふさわしい国はなく、中国はそうしたハッカーの攻撃を繰り返し受けてきた被害国だ。米国が長年にわたり、国際法と国際関係の基本ルールに公然と違反し、外国の政府や企業、個人に対し、大規模・組織的・無差別に、サイバー情報窃取・監視・攻撃を行ってきたことは、すでに公然の秘密となっている。ニューヨーク・タイムズの今回の報道で、米国は、中国にデータ窃盗の罪を着せるために、「セキュリティー専門家」のような説明が不十分な単語を用いている。これは、ポンペオ米国務長官が「ウイルスは中国の研究所から流出した」と言い切ったそばから証拠は出せないことを認めたのと同じだ。

 新型コロナウイルス感染症の流行を最も早く報告した国として、中国はワクチンの研究開発協力に対し、一貫して開放的な姿勢を維持している。中国医学科学院医学実験動物研究所の秦川氏率いるチームなど複数の機関は共同で6日、世界初となる新型コロナウイルスワクチンの動物実験結果を、科学誌サイエンスに発表した。同研究では、北京のある企業が研究開発した新型コロナウイルスの不活化ワクチンの安全性と有効性がアカゲザルを使った実験で確認された。新型コロナウイルスワクチンの動物実験研究結果が公開されるのは今回が初めてとなる。

 中国が新型コロナウイルスワクチン研究と治療方法の分野で一定の成果を挙げ、しかも一貫して開放的な姿勢を維持していることは、こうしたことからも明らかだ。新型コロナウイルスへの対応において最も経験を持つ国として、中国にはハッキングによって米国から情報を窃取する必要はない。

 新型コロナウイルス感染症が全世界で猛威を振るう中、ワクチンは人類がウイルスに打ち勝つための有力な武器とみなされている。世界各地の研究者は、一分一秒を争って新型コロナウイルスワクチンとピンポイントの治療法の研究開発に取り組んでいる。人命に関わることは何よりも重大だ。米国の一部の政治家に望みたいのは、速やかに迷いから覚めて悟り、これ以上誣告やうそで自らの防疫措置が不十分だという事実を覆い隠してはならないということだ。(CRI論説員)

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