【CRI時評】「中国の謝罪」を求めるのは道理がない

2020-03-05 22:29  CRI

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 「責任をなすりつけることはウイルスそのものよりも恐ろしい」——世界保健機関(WHO)が最近行ったメディア説明会で、テドロス事務局長は全世界が感染症と戦う中で現れた、汚名を着せる現象に強い遺憾の意を示した。

 新型コロナウイルスによる感染が最初に蔓延した国として、中国に「汚名」を浴びせる攻撃は際立っている。ごく一部の西側メディアはいかなる事実のよりどころもなく、新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼び、米国の反中政治家は、新型コロナウイルスは武漢市の実験室から漏れた生物化学兵器だというデマを流し、米国のフォックステレビのあるキャスターは「新型コロナウイルスの発生源は中国だ」と勝手気ままに吹聴し、中国人に正式な謝罪を要求した。

 2009年に米国で猛威を奮ったH1N1型インフルエンザは214の国と地域に蔓延し、全世界で30万人近くが死亡したが、誰が米国に謝罪を求めただろうか?ウイルスがどこで発祥したのかは現時点では未だ結論が出ておらず、中国は感染症が発生した他の国と同様、どちらもウイルスの被害者だ。

 中国とWHOの新型コロナウイルス合同視察チームが発表した調査報告は、中国が前例のない未知のウイルスに直面して歴史上最も果敢かつ臨機応変で、積極的な予防・抑制措置を採り、10万人の感染を回避あるいは、少なくとも未然に防ぐことに成功し、感染症の国際的な拡散を防ぐ効果的な防御の第一線を築いた、と指摘している。そのために、中国と中国人民は莫大な生命と物質的な代償を支払っている。

 現在、感染症はまさに全世界に拡散し、蔓延している。中国以外の地域で報告された感染者数は4日午後6時の時点で1万3000人を超えており、76の国に分布している。これらのうち、幾つかの国では感染源不明な症例が相次いで現れている。例えば、米国カリフォルニア州ではすでに2人の患者が発症しているが、彼らには感染状況が深刻な地域への渡航歴もなければ、感染者との濃厚接触歴もない。イランで最初に確認された2名の感染者も、中国へ渡航したことはない。日本のある男性はハワイ旅行からの帰国後に感染が確認されたが、直近の期間内に中国などへ渡航したことはない。

 まさに、中国の権威ある呼吸器学の専門家、中国工程院の鐘南山院士が最近強調したように、ウイルスは最初に中国で現れたが、必ずしも新型コロナウイルスの発生源は中国だというわけではない。

 人類社会が直面した新たな疾病として、新型コロナウイルスは複雑かつ未知の部分を備えている。ウイルス発生の経緯を明らかにし、ウイルスの発生源、拡散のメカニズム、ワクチンの研究開発などの難題を解決するには、全世界の科学者が共同で努力することが必要だ。(CRI論説員)

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