北京
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国務院はこのほど、「中医薬の伝承と革新的発展の促進に関する意見」(以下「意見」)を発表し、中医薬サービスシステムの健全化を図り、中医薬産業の質の高い発展を推進し、中医薬の伝承と発展を促進することを目指すなどの目標を示した。
数千年の歴史を持つ伝統的中国医薬学は、古代から伝承されてきた中国の宝で、大昔の時代から「神農は百草を嘗める」という神話伝説がある。中医薬は、中国人の健康や生活に重要な役割を果たしてきたが、人材の不足や生薬の質にばらつきがあるなどの悩ましい課題もある。
ここ数年、伝統医学である中医薬学は益々重要視されるようになっている。とりわけ、中国共産党第18回全国代表大会が開かれた後、中医薬の改革や発展に目覚ましい成果がみられた。その流れの中で、今回発表された「意見」は、国が中医薬の伝承と発展を促すことを公文書の形でより明確にした。
ところで、隣国日本における漢方薬産業は多くの中国人にとっては、羨慕される発展ぶりである。後漢時代の名医である張仲景著『傷寒論』と『金匱要略』を原典にした漢方薬が、現在も日本で製造されている。漢方薬はまた、家庭の常備薬としても市民生活の隅々にまで浸透されている。
中国は国民の健康増進に向け、今後、中医薬を一層活用する必要があるだろう。これを背景に、中日両国は中医薬分野での交流と協力をより強化されることが期待されている。このような協力は両国の国民に恵みをもたらすだけではなく、人類共通の財産である中医薬の更なる発展、そして世界各国の人々に福祉をもたらすことでもある。(CRI日本語部論説員)