北京
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中国外文局と言論NPOの共同による第15回北京-東京フォーラム中日共同世論調査の記者会見が24日、北京で行われました。今回の世論調査では、相手国への全体的印象、中日関係、国際協力への強化、領土・歴史等の敏感な問題が与える影響などの項目を対象に両国の一般人へアンケートを取っています。
今年の調査結果によりますと、両国関係に対する民意は全体的には継続して好転しているものの、いまだ堅固とはいえず、回答者は中日関係をさらに深めること、とりわけ中日両国の国際協力と民間交流の深化に比較的高い期待を寄せているとしています。
相手国の全体的印象について、「良い」または「どちらかといえば良い」と答えた人の割合は両国とも増加しています。日本に対する印象が「良い」または「どちらかといえば良い」と答えた中国の回答者の割合は、ここ数年で最高の45.9%、日本側の割合は15%となり、去年に比べてやや上昇し、同じくここ数年で最高の数字となっています。現在の中日関係については、34.3%の中国の回答者が「良い」または「どちらかといえば良い」と回答したのに対し、日本側では去年の7.2%よりやや増え、8.5%となりました。
両国への印象や両国関係に対する世論で依然として温度差があることについて中国外文局の高岸明副局長は、「実際に相手国を訪れた割合や相手国に関する情報を得る方法、自国メディアへの信頼度などに相違があるため、このような結果に至ったが、傾向としては改善方向にある」とした上で、「今回の世論調査は両国が互いを精確に理解し、適切な政策を実施するために力強いデータを提供しているほか、来年の首脳訪問および今後の首脳間交流において民意の基礎を固めることになる」と示しました。
一方、言論NPOの工藤泰志代表は、「今回のデータは、民間の役割は非常に大切であり、政府交流だけで世論を動かすのは難しいことを示している。一般の人が身近に感じる交流を増やすことと一緒に協力している双方の姿が見える形の協力の枠組みを増やす必要がある」と指摘しました。
中日共同世論調査は、北京-東京フォーラムの重要な一環として、2005年から始まったもので、今年で15年目を迎えました。今回の調査は今年9月中旬から10月上旬に中日両国で同時に行われたということです。(取材・写真:RYU)