【観察眼】インターネットを通してインクルーシブ社会をつくろう

2019-10-24 10:23  CRI

 今年はインターネット誕生50年という節目の年です。この50年間、デジタル技術によって、私たちの生活様式などが大きく変わりました。

 これまで大都会でしか行えなかった高度な医療サービスが、AIクリニックの出現で辺鄙な農村部まで普及し、末端医療条件の改善に大いに役立つとみられています。また、5Gによって、無人運転や自動運転など、かつては夢みたいだった話も現実になっています。

 そして、考えさせられるのは、インターネットとは、「もの」なのか、ということです。答えはノーで、人間なのです。なぜならインターネットは、つながった人がコンテンツや情報を交換してこそ、サービスが成り立つからです。ですから、みんなは競争相手ではなく、仲間であり共同体です。もちろん、中にはベテランも初心者もいます。初心者を育てて強くするのはインターネットの本当の役割です。そのため、一つ一つのパソコンで交換するのは、情報だけでなく、信頼や思いやりもあると思います。「日本のインターネットの父」と呼ばれる慶応大学環境情報学部の村井純教授は、「すべての人が恩恵を受けられるようにする、インクルーシブ社会(多様性を受け入れる包摂的な社会)を、インターネットを通じて作っていくことが大事だ」と強調しました。まさにその通りです。これも、世界各国の専門家が毎年浙江省のウーチンに集まり、世界インターネットの発展現状や見通しについて話し合う意義ではないかと思います。(日本語部論説員)

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