北京
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「中国のシリコンバレー」と呼ばれる上海市浦東の張江サイエンスパーク。4年前の2015年、1980年代生まれの陳運文さんは、40平方メートルほどの会議室で、コンピュータテキストのスマート処理を行う「達而観情報技術(上海)有限公司(略称:達観データ)」を仲間と共に立ち上げました。そして会社は現在、この分野で中国のリーディングカンパニーになっています。
「達而観情報技術(上海)有限公司」事務所内にて(写真提供:陳運文さん)
今、会社のCEOとなった陳さんは、大学時代にコンピューターを学び、2008年に上海復旦大学で博士課程を修了し、百度(バイドゥ)、盛大(シャンダ)、騰訊(テンセント)などの大手企業で勤務し、ビッグデータの開発やマネジメントを担当しました。ところが、2015年に安定した生活に見切りをつけてスタートアップの道を歩み、文字データの自動化処理を手がける会社を立ち上げました。データ技術を活かしてコンピューターにより文字データを処理し、手作業を大幅に削減することを目指すものです。会社は短期間であわせて2億元以上の融資を獲得し、去年、人工知能に関する最高の賞である「呉文俊人工知能技術進歩賞」を受賞しました。
「達而観情報技術(上海)有限公司」本社にて(写真提供:陳運文さん)
会社は現在、北京、深セン、成都に事業所を設け、自社開発の「ロボットによる業務自動化」システムが金融業者や銀行、保険、信託、証券など及び一部の政府機関で活用され、テキストの自動抽出、チェック、デバッグ、検索、推薦、創作などを行っています。
「達而観情報技術(上海)有限公司」の創業者である陳運文CEO
陳さんは、「現在、財政や税務で、手作業のおよそ50%が自動化された。また、法務や政府の許認可、税関の通関申告などで、コンピューターによる自動化率が30%~40%になっている」と述べました。(玉華、森)