北京
PM2.577
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こんにちは、日本人スタッフの森です。マラソンの話題ばかり続いてしまいましたが、今回は知的な活動についての報告です。5月18日、大学のOB会が主催する河北省唐山市への見学ツアーに参加しました。
日本から7人、中国から17人の合計24人が朝7時に貸切バスで北京を出発し、3時間余り揺られて最初に到着したのがここ、「李大釗記念館」です。100年以上前に中国から日本に留学し、のちに中国近代国家の設立に大きく貢献した偉大な人物のものです。
記念館の職員の方々が盛大に迎えて下さり、在学中の成績表など記念品の贈呈式が行われました。またOB会一同の寄せ書きも渡しています。
そのあと、ガイドつきで館内を見学しました。
かなりリアルに作られていますが、これは館内の展示物です。右手前が李大釗で、左奥が魯迅です。
その後、12時過ぎにレストランへ移動し、海産物をたっぷり味わいました。
内陸部が広い中国は日本ほど海の魚を食べませんが、この辺りは渤海湾に近いので海の幸がふんだんに味わえます。写真の焼きエビのほか、サワラ、シャコ、アワビなどが食卓にどっさり並びました。
昼食後、沿岸部のコンテナバースに移動します。
大学で物流や貿易を学んでいた私にとって、これは大変貴重な見学となりました。写真の向こう側は貨物ターミナルで、ここから「中欧班列」と呼ばれる列車がヨーロッパのアントワープに向けて出発します。
ここでも記念品の贈呈が行われました。右はコンテナターミナルの責任者である馬志剛所長です。
この後、職員の方に案内されてバースや倉庫を見学しました。船積みや荷下ろし用の高さ数十メートルの巨大なクレーンが林立しており、またかなりのレベルで自動化が進んでいるとのことです。この辺りは埋め立て地で建設されて日が浅く、設備全体が大変きれいでした。ちなみに海の風景もインスタ映えでした。
ひとしきり見学したあと、最後に地元の不動産開発業者を訪れました。マンションを建設して新興住宅地を設けるとのことです。この辺りは現在、旅客用の鉄道網がなく交通手段はマイカーなどに頼っていますが、近々高速鉄道が開通して北京までのアクセスがかなり便利になるようです。
このツアーで一番印象深かったのは、見学内容よりむしろ狭いバスの中などで日中双方の参加者が緊密に交流したことです。参加した日本人は中国在住歴が長くて中国語が話せる人が多く、それぞれ積極的に交流していました。われわれ海外生活者はこうした活動にどんどん参加することが大切です。少し勇気がいりますが。(森 雅継)