北京
PM2.577
23/19
過年好!(=新年おめでとうございます) 何だか時期遅れですが、こちら中国は今、旧暦の正月を迎えています。大勢の市民が里帰りした北京はしばらく静かな日々が続きますが、この時期に大賑わいなのが「廟会」と呼ばれる縁日です。旧正月2日目にあたる2月6日にその様子を覗きに行きました。
廟会は市内各地の主な公園で行われますが、今回見に行ったのは去年も日本人スタッフから紹介のあった「石景山遊園地」です。わがCRI本社から電車で1駅です。
入り口にはたくさんの赤い提灯で作られたトンネルがあり、縁起を担ぐ太鼓が並んでいます。一陽来復や豊作祈願の思いを込めてこの太鼓を叩きます。
園内はとても広く、様々な催しが行われていました。こちらは中国伝統の寸劇のようです。
また、国際色のある催しも見られました。
外国人を中心とした吹奏団や仮装行列です。この衣装は派手ですがちょっと寒そうです。
今年の干支は、日本ではイノシシですが中国ではブタです。したがって会場のあちこちにブタのキャラクターが見られました。
屋内ではブタのぬいぐるみを販売していました。さすがにこの時期は、中国で一番人気の動物はパンダでなくブタのようです。
また、縁日らしく食べ物の出店がずらり並んでおり、中には日本でおなじみの物もありました。
今や中国でも定着しつつあるたこ焼きです。なお下の看板に「名の屋」と書いてありますが、これはすべて中国語です。「の」という字は日本語の「の」とは発音せず、「ジー」(zhi)と読みます。たこ焼きは中国語で「章魚焼」。
東京タワーのライトアップの時と同じように、全般的に中国カラーである赤を基調にデコレーションされています。
というわけで私も赤のコートを着て歩き回りました。
日本では旧正月は馴染みが薄く、会社も通常営業していることと思いますが、この連休中の中国人訪日客が増えている影響で、最近は「春節」の情報も時折報道されています。国際人として大切なのは、中華の風習である「春節」を全世界に広めることではなく、各国の伝統上の理由などで1年の節目が国や地域でそれぞれ違うのだと理解することだと思います。世界には、正月や旧正月以外の時期に最大の年間行事を行う国もあるのでしょう。(森 雅継)