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23/19
ちょっと気になる
啥是佩奇(shá shì pèiqí)ペッパって何のこと。
「啥」は方言の「什么」、何の意味。「佩奇」はイギリスのアニメキャラクター「ペッパピッグ」のことです。「啥是佩奇」で「ペッパって何のこと」となりまして、中英合作のアニメ映画『小猪佩奇過大年(ペッパピッグのお正月)』のプロモーションビデオのタイトルとなります。
ビデオでは、田舎に暮らしているおじいさんが登場し、都会に住む孫と電話をする中で、孫が「佩奇」、ペッパピッグをほしがっていることを知ります。ですが、「佩奇」が一体何なのか、まったく見当のつかないおじいさんは、村中で「佩奇」について聞いてまわりますが、そこで出てきた答えといえば、ライブ配信のネットアンカーだったり、洗剤のブランド名だったり、囲碁だったりと、的外れなものばかりでした。結局、おじいさんはスクラップにペンキを塗り、金属製のペッパピッグ送風機を作ります。・・・
このプロモーションビデオは、公開後、一夜で話題を呼びました。理由はおそらく、ビデオで展開される物語の背景が旧正月の帰省についてのもので、主人公のおじいさんが孫の願いを適えるため、一生懸命に取り組む姿が見る人の共感を誘ったからではないかと思われます。
「澎湃新聞」はこれについて、この「ペッパって何のこと」は、タイトルを聞いた時には面白さを期待するかもしれないが、見た後には胸が締め付けられる。ペッパって何のことかについては、このビデオの主人公が分からないだけでなく、我々の両親や、その他の年配の方にも同じような疑問を抱かせるものかもしれない。、、、ペッパって何のこと?ペッパピッグがおじいさんの孫への愛であり、世代間の架け橋でもあると言える」と評しました。
最近、西洋文化のローカライズがカルチャーショックを起こすこともある中で、ペッパピッグのこうしたやり方は、より多くのファンを引き付けたことと思われます。春節期間中には、子供連れで映画館に足を運ぶ家族が増えるでしょう。
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春节红利(chūnjié hónglì)春節ボーナス
「春节」は中国の旧正月の別名です。1月1日の正月と区別するために、旧正月のことを「春節」とも呼ぶようになったものです。続く「红利」は配当金の意味ですが、ここでは違う意味があります。
3年前のことですが、ペイメントサービス大手のアリペイが、アプリのスキャン機能を利用した「集五福(福の字を5つ集めよう)」というネットキャンペーンを行っていました。これは、何らかの場所に書かれた「福」の字をスキャンすると、「愛国福」、「富強福(富強の福)」、「和諧福(調和の福)」、「友善福(友情と善意の福)」、「敬業福(勤労の福)」のいずれかを獲得でき、これを全部揃えると、大晦日の夜、中央テレビ(CCTV)の番組と連動する形で結果が公表され、すべてのアリペイユーザーとランダムに5億元の現金を分け合うことができるというものでした。
今年は先週の金曜日、1月25日の夜8時から同じキャンペーンが始まりました。今年はただ単にAR機能でスキャンするだけでなく、アリペイのゲームをやったり、質問を答えたりすることでも福の字が獲得できるようになりました。また、このキャンペーンに参加したユーザーがゲームで水やりをした森林については、アプリ上のバーチャルなものだけでなく、実際に植樹されるというおまけ付きです。
アリペイの統計によりますと、このキャンペーンが2016年の春節に始まってから、これまでに毎年続けてキャンペーンに参加しているユーザー数は1億人にも上ります。昨年の春節で見ますと、参加した中高年のユーザー数は7000万人に達し、最年長ユーザーは100歳の高齢でした。もちろん、海外にいる中国人もかなり参加していたようです。
最近では、オンラインのマーケティングコストが高騰し、オンラインフローの伸びが鈍化したことなどで、春節のようなオンラインとオフラインのインタラクティブ性が高度に集中する伝統的祝日のプロモーションイベントは、「激戦の地」となりつつあります。
今年の中央テレビの年越し番組は、アリペイのほか、TikTokが唯一のソーシャルメディアプラットフォームになりました。利用者はARやステッカーなどのAI技術や、モノマネショートムービーなどでも楽しむことができます。そして、検索サイトの「百度」もまた、中央テレビの年越し番組と手を組みました。こうしたことから、今年の大晦日はスマホをシェイクしたり、ショートムービーをアップしたり、検索したりと、様々な手段を通じて「紅包」がもらえるようになっています。