No.042 キーワードチャイナ

2018-06-02 13:04  CRI

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キーワード帳(警察関連編)

派出所pàichūsuǒ[]派出所,地元警察署.

 『中華人民共和国外国人出入国管理法』及びその『実施細則』では、外国人は入国及び目的地到着後24時間(農村地域では72時間)以内に、地元の「派出所」を訪れ、「境外人员临时住宿登记(外国人臨時居住登録)」をしなければならない、と規定されています。これはかなり面倒な手続きなのですが、短期でも長期でもそれが義務付けられています。もちろん、入国後頻繁に移動をする場合は登録の仕様がありませんし、それができない状況にある場合もありますので、これがどういう手続きかを知らない人もいるのではないかと思います。特に、ホテルなどに泊まる時には、ホテルなどの宿泊先がオンラインで登録しますので旅行者本人には全く自覚のない手続きとなり、余計にその手続きの存在すらわからない、ということも多いようです。

 ここに出てくる「派出所」は、「公安(警察)機関」の末端組織で、上級公安機関、ここでは一般的に「分局(一つ上の行政区分に配置されている公安機関。北京市公安局東城分局などがそれに当たる)」の出張事務機関となり、主として管轄区域の住民の戸籍管理と治安維持などの作業を行う機関となります。また、この「派出所」は、地域や社会状況、人口規模などによって、「城市派出所」(都市派出所)、「农村派出所」(農村派出所)、「水上派出所」(水上派出所)、「铁路派出所」(鉄道派出所)などに分けられます。

 日本の派出所(現在では1994年から交番KOBANの呼び名にほぼ統一されています)の場合は、治安維持のための警邏作業が基本業務であり、住民登録については、例えば誰かが新しく引越してきたときに、住民カードのようなものに記入するために家庭訪問などをしますが、中国の派出所の取り扱うような、こうした戸籍に関わることは市役所かその出張所が処理しています。そして、基本的に短期滞在の場合にはそれを要求していませんので、この辺は違うところと言えるでしょう。また、日本で「公安」という場合、ちょっと怖い感じがします。日本の「公安」は、中国の「国安」(国家安全部)に相当してしまいますので、漢字だけ見ると怖いイメージを覚えてしまう人もいます。

 実は、この「派出所」という言葉は、日本語由来の言い方です。日本語では特に「警察の出先機関」だけを指す訳ではありませんが、中国では公安機関の派出機構を指す言葉として市民権を得ています。この辺の違いには、漢字の生命力の違いのようなものが隠れていそうです。

 

 【公安机关】(gōng’ān jīguān[]警察機構;公共安全管轄機関.

 「公安机关」は政府の一部分で、国家の行政機関の一つを含む概念的な単語です。このライン上にある政府部門では、刑事事件の捜査も担当しているため、司法機関の一つということもできます。

 その職責は違法犯罪活動の防止と捜査;テロ活動の取締;治安維持;交通、消防、危険物の管理;戸籍管理、住民身分証明書の発行、国籍管理、出入国管理及び外国人の中国での居住地管理など、そして、国境の治安維持;特定の人や場所、施設の保護;集会、デモなどの管理;公共情報ネットワークのモニタニングと管理;国家機関や社会団体、企業、事業体及び重点プロジェクトの治安維持に対する指導と監督;民間治安維持団体の業務指導など、極めて幅広い業務を担当しています。

 

 【公安局】gōng’ān ju[]警察署;公安局.

 そしてこの「公安局」は、公共安全を管理する政府部門、それも具体的な存在を指した言葉です。国家機関としては国務院の一部門として「公安部」が設置されており、こちらは公安機関の最高部門となっており、日本ですと「警察庁」に当たる省庁です。この日本的にいうと「公安省」とでも呼ぶべき省庁は、全国各クラスの公安局の作業を指導する立場にあり、各地域、各省には「〇〇省公安厅」、北京など直轄市では「〇〇市公安局」が設置され、地域内の公安局の業務を指導します。なお、公安局の様々な業務は、地域政府と上級公安機関の二系統の指揮を受けています。わかりやすく言いますと、北京市公安局の場合、中国共産党北京市委員会、北京市人民政府と公安部の指揮の下にあります。

 日本の(東京)都警察の本部として設置されている警視庁は、東京都公安委員会の指揮下にあるのですが、お給料はその上のランクに位置する都知事の名義で出されています。そのほかにも、重要な役職は国家公安委員会が任命しますし、トップの警視総監は総理大臣の承認が必要になります。そして、そのお仕事はと言いますと、警務部、生活安全部、刑事部、地域部、組織犯罪対策部、交通部、警備部、公安部、警察学校、運転免許試験場などが含まれます。また、警視庁は首都にあることから、中国同様に大臣など要人の警護も担当しています。中国の方は、簡単に整理しますと、刑事、治安、交通管理、消防、出入国管理、人口管理、国内の安全保衛などがメイン業務としてあり、他にも、北京の場合も日本と同様に首都ということで指導者の警護なども含まれます。日本の場合は、出入国は法務省ですし、人口や戸籍管理は市役所や区役所の管轄ですね。一般市民として、住民登録の時に向き合うお役所が市役所なのか、警察署なのか、………確かにちょっと抵抗があるかも知れませんね。

 また、警察のことを「公安」とは言いますが、何かあったときに叫ぶのは「警察」なことが多いようです。意味は同じなのですが、一般に呼びかける時は「警察叔叔」「民警同志」「警察同志」など(通称として「公安干警」もありますが、呼びかけには使われません)、普段私たち大人が声をかける機会はないのですが、習慣としてはこの警察という言葉を用います。

 他にも、一般に中国の警察は「人民警察」(民警)と言いますが、中には「公安警察」、「国安警察」(国安)、「司法警察」(法警)、他にも日本では法務省所属で刑務官と呼ばれる「监狱劳教机关警察」(狱警)の四種類があります。そのうち、一般に私たちとお付き合いのある「公安警察」には「刑警」(刑事事件担当)、「特警」(特殊警察・北京では、テロ防止などの為に、特殊装備車に乗り、マシンガンを抱える彼らを街角で見ることがでいます)、「治安警」(治安担当)、「户籍警」(戸籍担当)、「交警」(交通警察)、「铁路警察」(鉄道警察)、「林业警察」(林業警察)、「空中警察」(航空警察・飛行機に乗り込んでいます)、「缉私警察」(密輸取締警察・薬物の取り締まりをする危険な職務です)「外事警察」(外事警察・外国人の様々な手続きなどを担当する職務です)があります(国家兵役制の「武警」こと「中国人民武装警察部队」がありますが、捜査権がなく、性質が異なるため、今回は省略します)。

 さて、ここ数年、北京市公安局では管理部門の人員削減と警察の専門性向上、末端機関の強化を目指して、構造改革を進めているとのことです。そうしてどんどん専門化が進んでいるせいでしょうか、私たちの部門の日本人スタッフが普段お付き合いしている「出入境管理总队」や「派出所」の「民警」の方達の仕事も効率化が進んでおり、さらには、どんどんとにこやかになっている印象を受けます。ワーキングビザで中国に滞在している我らが日本人スタッフの場合、毎年在留許可の更新が必要になるのですが、窓口での延長申請などの時も、綺麗なお姉さんがにこやかにささっと処理してくれるそうです。そして、末端機関である「派出所」の警察官の方々も、何度も通っていると色々とお話するようになり、街のことを教えてくれたりするそうです。そうして話していると、日本の警官よりもフレンドリーに感じることもしばしばだそうで、正に「有困难,找民警」というスローガンが体験できるとか。皆さんも中国に来て、何か困ったことがあったら是非足を運んでみてくださいね。中国の違った一面や、これまで触れることのなかった職業を知ることができると思います。

 首都の顔として、「中国の夢」の守り神として、日夜頑張る公安局の方々。少しでも身近に感じて頂けたでしょうか?

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10月29日放送分
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王帅