北京
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1時間目 李総理訪日、中日各界が歓迎の意を表す&北京で『祖父・大平正芳』出版座談会
担当:王小燕、斉鵬
【旬な話題】
李克強総理が9日に東京で開かれる第7回中日韓首脳会談のために、日本入りします。と同時に、8年ぶりの中国首相の公式な訪日が実現されます。これをめぐり、北京劇曲評論学会の靳飛会長、中日関係史学会の徐啓新副会長、全国日本経済学会の吕克俭副会長、キャノン(中国)の小澤秀樹総裁兼CEO、静岡県上海事務所の土屋岳久副所长などにお話を伺いました。
【スペッシャル・バスケット】
先日、北京で開かれた日本の政治家・大平正芳(1910-1980)の評伝『祖父・大平正芳』(渡辺満子著)の出版座談会で取材しました。この座談会には著者・渡辺満子氏(日本孫中山文化基金会副会長)のほか、中日各界の代表や研究者ら20人余りが参加しました。渡辺さんを始め、出席者の皆さんにマイクを向けてみました。
【お便りの抜粋】
★愛知県・ゲンさん
サクラツツジという花があること、初めて知りました。しばしばあることですが、北京のCRIを聴いて日本のことを知るって可笑しいですね。おっとっと、CRIが間もなく消えて、新しい局の名前になるのですね。驚き桃の木桜の木(ほんとは山椒の木です)の北京の桜だよりでした。
「イタズラ爺さん・奥田正彦さんのハンコ彫り」、「茶煙鬢絲」が楽しかったです。ハンコが楽しいというのも可笑しいですね。だって、白く少なくなった自分の髪を思いながら字のデザインを考えるって、「自虐ハンコ」として売り出したらよく売れそうです。彫ってらした時の心況やいかに。作品の味わいが本当に深いです。
★高知県四万十市右山五月町・ 杉村和男さん
「トンボ自然公園」や「勝間川」の地名が海外の放送で読み上げられたのは、おそらく初めてのことだと思います。大変、感謝しております。
地元に長く住んでいると気が付かないのですが、四万十川の魅力を県外客にお聞きすると、「四万十川の清流以上に、その周辺の風景に懐かしさを感じる」と話してくれます。そういう意味で「トンボ自然公園」や「勝間川」は人気の有る所です。今、川沿いを彩っている花ではツツジの仲間のほか、フジ(藤)、マルバウツギ(丸葉空木)が目立ちます。四万十川で見られるウツギの仲間は、ウツギ(空木)、マルバウツギ、ガクウツギ(額空木:アジサイに似ます)、ヤブウツギ(藪空木)などです。この中で、マルバウツギが最も普通に見られます。川沿いはまるで、「ウツギ街道」のようになっています。ウツギは日本の古い唱歌「夏は来(き)ぬ」(「夏が来た」の意)の歌詞の冒頭に出てくる「ウノハナ」のことです。調べてみると1896年に発表されたとあります。四万十川流域には当時のままの、懐かしい風景が残っていることになりますね。
(冒頭の写真は杉村さんより提供)
2時間目 中日ビジネス最前線で起きていること~松野豊さんに聞く
聞き手:王小燕
経営コンサルタントで、14年間、中国に駐在して、中国をつぶさに観察してきたチャイナウォッチャー・松野豊さんのインタビューの後篇をお送りします。
先週は「中国ウォッチャー14年 どう見るか中国の今を」を中心にお話をお送りしましたが、今週は松野さんが中国人学者との共同研究で気づいた中日両国の産業政策の違い、また、ご自身が体験してきた中日のビジネス最前線で起きていることなどを伺います。
【プロフィール】
松野 豊(まつの ひろし)さん
経営コンサルタント
専門:中国政策、中国事業開発、環境問題
1981年 京都大学大学院修了、専攻は衛生工学(水処理Process設計)
1981年 野村総合研究所入社、研究員
1999年 経営情報Consulting部長
2002年 野村総研(上海)諮詢有限公司 董事・総経理
2005年 野村総合研究所 Consulting Project統括部長
2007年4月~2018年4月
清華大学・野村総研中国研究センター理事・副主任
野村総研(上海)諮詢有限公司顧問、JICA北京事務所Adviser
主な書著:
『2020年の中国』(此本 臣吾、川嶋 一郎と共著)、2016年 東洋経済新報社
『借鉴与转型-中日产业政策比较研究-』(吴金希、孫蕊と共著)、2016年、清华大学出版社