北京
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23/19
1時間目 海南省全域が自由貿易試験区に、「ボアオ・アジアフォーラム」でのインタビュー
担当:王小燕、斉鵬
北京では海棠の花が満開のシーズンとなりました。日中の最高気温が20度を超えていますが、日によっては最低気温が10度以下に下がる時もあります。
三寒四温の季節、北京からお送りする今週の番組はまず、最近日本各地から届いた桜便りをピックアップしてご紹介します。その後、「旬な話題」では、習近平国家主席による新しい発表にスポットをあてます。今年、経済特区が設立されて30周年を迎えた海南省ですが、さらなる開放をめざし、自由貿易試験区の設置や技術開発、買い物客に向けた免税措置の利便化、環境保護の強化など一連の新しい政策・措置が打ち出されました。
後半の「スペシャルバスケット」も海南省関連の話題です。4月8日から11日まで開催されたボアオ・アジアフォーラム、およびその期間中に行われた「アジア・メディアリーダー・サミット」でのインタビューをお届けします。
2時間目 北京で3世代同居~倉重拓さんに聞く(下)
聞き手:王小燕
シリーズ企画の最終回です。今回は中国の大学で教べんをとっている教師として、または、国際結婚の家庭生活における倉重さんの実体験を中心にお話を伺います。
世代が移り変わり、中国の大学では、2000年前後に生まれた、「90后」「00后」世代と呼ばれている若者がメインを占めるようになりました。ACG(アニメ、漫画、ゲーム)への趣味から日本語を専攻した人も多い中、「日本研究入門」を担当する倉重先生は学生たちのそういったところに迎合することなく、史料への読解力の養成など基礎的な訓練を怠りません。
指導する学生の中には、中国人はもちろん、韓国人と日本人の留学生もいます。「先人の良い点をしっかりと消化しながら、ちょっとしたメディアに踊らされるのではなく、足をしっかり構えて、お互いに考える場所を設けたい」という倉重さん。日本の高度成長を少年時代に体験してきた自分について、「良い時代」に恵まれたと言いながら、「大変な時代の隙間」を生きていたとも付け加えます。
後半は話題を変えて、倉重さんが家庭生活の中で体験したカルチャショックを中心にお話を聞いていきます。瀋陽出身の奥様と今年で4歳半になると御嬢さんの子育てのため、今や3世代で北京で同居している倉重さん。瀋陽からの祖父母も一緒になって子育てをしている風景は、日本人の倉重さんの目にどう映っているのか。そこから感じた文化の違い、または世代のギャップをどう感じたのか。抱腹絶倒なエピソードも多く聞けます。
【プロフィール】
倉重 拓(くらしげ たく)さん
1981年生まれ、東京都多摩市出身。
2000年に東京都立調布北高等学校卒業。2005年に(米)ミネソタ州立大学マンケート校社会・行動科学学部国際関係学科を卒業。その後、日本に帰国し、一般財団法人ラヂオプレスなどでの勤務を経て、10年前に中国北京に渡る。2013年に清華大学人文学院中文系中国近現代文学専攻修士課程を修了。現在は同人文学院中文系中国近現代文学専攻博士課程在籍中、その傍ら、同学院外文系東アジア言語及び文化研究学科群・講師。