北京
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テイラー・スウィフト、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ヒドルストン・・・ちょっとした言動で世の中を騒がせる芸能界のビッグネームの数々。しかし、そんな海外セレブたちの「ちょっと長い」名前に戸惑うこと、ありませんか?それが中国語になるとなおさら、「泰勒・斯威夫特」、「本尼迪克特・康伯巴奇」、「湯姆・希徳勒斯頓」・・・漢字の表記に一目見ただけで「面倒くさい!」と思う人も多いことでしょう。彼らのことを呼びやすく、覚えやすくするため、中国ではいまファンが心を込めて名づけた中国語の愛称が定着し、ユニークな中国語現象にまで発展しています。外国のセレブたちは中国でどんな愛称で呼ばれているのか?このシリーズで一挙大公開!理由を聞けば頷いてしまうこと間違いなしの様々な「ニックネーム」は、話のネタに使えるだけでなく、中国人の深層心理や世相など中国の「今」を理解する鍵にもなることでしょう!
狼叔(lang shu)
本名:ヒュー・ジャックマン/休・杰克曼(オーストラリア俳優)
オーストラリア出身のヒュー・ジャックマンが国際派俳優としてスターダムを駆け上がったきっかけは、マーベル・コミックの代表作『X-メン』シリーズの名キャラ、ウルヴァリンを演じたことでした。そのため、ウルヴァリンの中国訳の「金剛狼」から、「狼のオジサン」という愛称が中国で定着しました。『ウルヴァリン: SAMURAI』の続編に当たる『LOGAN/ローガン』(2017)のキャンペーンで中国を訪れた時、中国ファンからこの愛称の存在を告げられると、非常に気に入った様子でした。今作は、同シリーズでウルヴァリン役を好演し続けてきたヒュー・ジャックマンが同役を演じる最後の作品となりましたが、この愛称はずっとファンの間で使われていくことでしょう。
三傻(san sha)
本名:ソフィー・ターナー/索菲·特纳(英女優)
ジョージ・R・R・マーティン著のファンタジー小説『氷と炎の歌』を原作としたHBOのドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』で女優デビューしたソフィー・ターナー。同作で演じたサンサ・スターク役で知られており、愛称の「三傻(san sha)」も「サンサ」の発音から来ています。中国語の「傻」はもともと「馬鹿馬鹿しい」「阿呆っぽい」と意味ですが、「天然キャラ」や「無邪気で単純」という表現にも使われています。いつも天真爛漫で目をキラキラさせた彼女のイメージに「傻」がぴったり合うという思いから、この愛称はすぐファンの間で定着しました。
盆栽哥(pen zai ge)
本名:ザ・ウィークエンド/威肯(カナダの歌手)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド)名義で活動している彼は、いま世界中で最も注目を浴びている歌手の一人。ジャンルを超えたミステリアスなサウンドと歌声を特徴とし、世界各地の音楽チャートを席巻中です。そんな彼は中国で「盆栽哥=盆栽の兄ちゃん」として親しまれています。しかし彼と盆栽にいったいどんな関係があるのでしょうか?実はザ・ウィークエンドのデビュー当時、その個性的な音楽と共に話題を呼んだのが、彼の「正体不明」の髪型でした。中国ファンには、それが奇抜な形の盆栽のように見えたことから、この愛称が生まれたそうです。意外な理由で、一度聞いたら忘れられない名前かもしれませんね!(ミン・イヒョウ、謙)