北京
PM2.577
23/19
聞き手:王小燕
元卓球世界チャンピオン松崎きみ代さんに引き続きお話を伺います。
先週の番組では、酒屋で6人姉妹の長女として生まれ、両親から跡取り娘とされていた松崎きみ代さんが、担任教師のお力添えもあり、両親を説得して中学の卓球部に参加したことで人生最初の分岐点を迎えたこと、続いて、卓球が強い専修大学への進学で迎えた人生第二の分岐点、卓球を通して広がった人生、そして、中国と結んだ太い絆などを伺いました。
今回は1961年4月20日、中国政府が第26回世界卓球選手権大会の出場で北京を訪れた日本代表団のために開いた送別会で、周恩来首相との忘れられない思い出から伺います。
当時の席上、女子シングルスで3位だった松崎選手が周恩来首相からは「あなたが一番!」と日本語で称えられ、「お父さまへのプレゼント」として、古酒のマオタイ酒がプレゼントされました。いただいたお酒は、「父親と友人が3分の1ほど飲んだ後、母はコルクで蓋をして、蝋を回して家宝として保管し」続けていました。
あれから50年が経ちました。2011年4月、貴州省茅台鎮にあるマオタオ酒工場には、盛大なセレモニーが開かれました。松崎さんはそれまで半世紀にわたり、温めてきたマオタイ酒の容器をマオタイ酒工場に返還したのです。
今週は松崎さんが卓球を通して結んだ中国との絆、中でも、周恩来首相との忘れられない思い出の数々を伺います。ぜひお聞きください。
1964年、日本の卓球友好交流団の一員として北京を訪れた松崎きみ代選手が周恩来首相との記念撮影
【プロフィール】
松崎 キミ代(まつざき きみよ)
元卓球選手。
1938年6月生まれ。香川県高瀬町出身。
専修大学卒業。戦型はペンホルダー、表ソフト、前中陣型。
1959年 世界卓球選手権大会(ドルトムント)シングルス優勝、ダブルス2位、混合ダブルス2位、女子団体優勝。
1961年 世界卓球選手権大会(北京)シングルスベスト4、ダブルスベスト8、混合ダブルス(荻村伊智朗とのペア)優勝、女子団体優勝。
1963年 世界卓球選手権大会(プラハ)シングルス優勝、ダブルス優勝、団体優勝。