日本の福田康夫首相は27日から始まる中国訪問をめぐり、25日夜、首相官邸で中国メディアのインタビューに答えました。
福田首相は「日中国交正常化35周年に当たって中国を訪問し、胡錦涛国家主席、温家宝首相など中国政府要人と会談して、双方の戦略的互恵関係の充実、互いの国や地域への寄与などについて意見を交換する」と述べました。
福田首相は「現在、両国間の往来が毎年500万人規模に達している。両国関係の良好さは双方だけでなく、アジア太平洋地域の平和と繁栄にとっても非常に重要である。日中両国民は地域に対して大きな責任をもっており、この責任を履行するために共に努力すべきである。日本はこの点を認識して、相互理解と信頼を基礎とした未来志向型の日中関係を発展させていきたい」と述べました。
また、福田首相は「日本は歴史を謙虚に扱い、平和を守っていく。そして、これを基礎として未来志向型の日中関係を発展させ、各分野の対話と交流を推進し、特に未来を担う青少年の交流を重要視する。来年は『日中平和友好条約』締結30周年であり、両国政府はこれを"日中青少年友好交流年"と定める」と語りました。
両国間の戦略的互恵関係について、福田首相は「安倍晋三前首相が去年10月中国を訪問し、温家宝首相は今年4月日本を訪問した。両国関係は順調に発展している。両国の戦略的互恵関係を具体化させるため、双方の指導者が相互に訪問し合い、信頼関係を構築することは非常に重要である。私は中国訪問を通じて、両国関係の前途、東中国海の資源開発、朝鮮問題および温暖化対策など、両国が共に直面している課題について意見を交換する。中国の経済発展は日本と世界にとって良い機会であり、日本経済にとっても重要である。両国の相互補完関係は深まっており、単独では存在できなくなっている。中国は日本の最大の貿易パートナーであり、日本は中国への最大の投資国である」と語りました。
環境保全とエネルギー協力をめぐり、福田首相は「省エネと環境保全の分野で、日本は独自の技術、知識と経験を持っている。火力発電の効率アップ、水質汚染防止、循環型経済の構築などで、協力を推し進めるよう官民一体となって努力していく」と明らかにしました。
福田首相は最後に「天津市と孔子の故郷である山東省の曲阜市を訪れる。天津市は中国経済の重要な地域であり、日本経済との関係が緊密であり、現地では中国の発展の現状を自分の目で確認する。儒家の文化は日本を含めた東アジア諸国に大きな影響を及ぼしている。アジア外交においては相手国の歴史と文化および交流の歴史を理解すべきである」と述べました。
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