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去年、国際市場の原油価格に影響をもたらした主な要因が自然災害とイラン問題だとすれば、今年に入って、イラン問題が原油価格に影響を与える最大の要因になったと表面的には見えます。西側諸国が原油価格を討議する際にはこの問題が欠かせない話題となっています。しかし、イラン問題は本当に、西側諸国の世論が言うとおり、今年の原油価格の高騰をもたらした元凶なのでしょうか。
現在、調査で明らかになっているイランの石油埋蔵量は世界5位です。また、イランは世界で4番目の石油生産国であると同時に、OPEC・石油輸出国機構の中では2番目の石油輸出国で、世界の石油取引量の8%を占めています。アメリカを除いて、西側の多くの国はエネルギー分野でイランと協力を行っています。西側の世論によりますと、アメリカをはじめとする西側諸国が核問題でイランに圧力をかけると、イランは石油カードを切る可能性があると言われています。例えば、イランは石油の輸出量を減らすことで、国際市場の原油供給に影響を与えることが出来ます。また、アンマンとイランの間のホルムズ海峡を封鎖することもできます。現在、世界の20%の石油供給がホルムズ海峡を通して行われています。西側のある専門家によると、もし、イランが、石油の供給を停止し、また、ホルムズ海峡を3ヶ月封鎖すれば、アメリカのGDP・国民総生産は4%か5%ぐらい減るとみており、そのとき、国際市場の原油価格は1バレル当たり150ドルに上昇すると予測しています。
しかし、一部の国際問題アナリストは、国際原油市場にとって、イラン問題は西側のマスコミが言うほど驚くことではないとしています。
まず、イラン政府の高官はいろいろな場で、「イランと西側諸国が核問題で対立しているが、イランは石油の輸出を減らすつもりはない」と何回も強調しています。国際アナリストによれば、「石油という武器を積極的に使うにしろ、受身的に制裁に反対するにしろ、イランはいずれも高い代価を払うことになる」としています。現在、イランの石油輸出による収入は輸出総収入の90%を占め、また、政府予算の50%を占めており、イラン経済は石油の輸出に大きく頼っている。そのため、イランが石油カードを切れば、短期的に石油市場はダメージを受けるが、長期的に見れば、イラン自身がよりひどい打撃を受けるということです。
次に、イラン問題にはイラン自身のほか、アメリカも関わっています。アメリカの高官は、外交手段でイラン核問題の解決を繰り返し強調してきましたが、アメリカの外交手段による解決というのは、いろいろな外交活動で、他国の支持を得て、イランに反対する同盟を結成させ、最終的に制裁を通してイランに圧力をかけることにとどまっています。
第3に、現在、国際市場の原油先物の取引は基本的にアメリカとイギリスなどの西側諸国にコントロールされています。イラン問題はあくまでも、国際原油市場の投機筋が作った概念に過ぎません。
現在、イランの核問題は重要な時期を迎えてきましたが、中国とロシアなどの国は、「関連各国は、イラン核問題を真剣に討議すべきだ。よりよい方法で現在の危機を解決すべきだ」としています。イランの高官は、「石油市場は政治化すべきではなく、国の間の衝突、対抗や制裁の影響を受けるべきではない」と何度も強調しています。(翻訳:ハルオ)
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