中国外務省の孔泉スポークスマンは23日の夜の記者会見で、日本の指導者が連続して靖国神社を参拝し、中日関係の改善に不利な言論を発表することに遺憾の意を表し「このほどに行なわれた呉儀副首相の日本訪問は、中国政府が中日関係の改善と発展に払ったもう一つの努力だ。しかし、遺憾なのは、呉儀副首相の日本訪問期間中に、日本の指導者が連続して、靖国神社参拝問題など中日関係に不利な言論を発表したことだ。中国側はこれに非常に不満を持つ。」と述べました。
呉儀副首相は、5月17日から23日までの七日間、日本訪問を行いました。呉儀副首相の今回の訪問の主な目的は、中日両国が目前の困難を克服し、再び正常な関係を発展的軌道に戻すことを促していくことにあります。訪日期間中、呉儀副首相は、名古屋で開催された「21世紀都市発展フォーラム」と日本愛知世界博覧会中国館の開館式に出席し、日本経済新聞社が主催した「アジアの未来」をテーマとしたフォーラムにも出席し、講演を行いました。そのほか、日本経済、貿易業界の主要な指導者とも会いました。日本のメディアは、「呉儀副首相の訪日は、中国政府が中日関係を積極的に対応する真意を表している」と評価しています。しかし、呉儀副首相が日本を訪問中、日本の指導者は靖国神社参拝問題について、双方関係にマイナスとなる言論を相次いで発表しました。呉儀副首相が日本に行く前日、小泉首相は、引き続き靖国神社を参拝すると表明し、また、20日に靖国神社参拝のため、弁解しました。
東条英機ら第2次世界大戦のA級戦犯を祀る靖国神社は日本軍国主義のシンボルで、靖国神社を参拝することは日本の指導者が侵略的歴史をいかに認識し、いかに取り扱うかに関わる重大な原則的問題で、理非曲直と国際正義に及ぶ厳粛な外交問題でもあります。第2次世界大戦の二大発動国の一つとして、日本は中国を含むアジア諸国に対して侵略戦争を発動し、アジア人民に深い災難と心に刻まれる痛みをもたらしました。しかし、日本の小泉純一郎首相を含む日本政界要人は連年、靖国神社を意地を張って参拝し、中国人民の感情を傷つけただけではなく、中日関係をひどく後退させました。
中国指導者は多くの場合、大局を重んじて靖国神社問題を妥当に処理するよう、日本側に何回も呼びかけました。去年11月、チリでAPEC・アジア太平洋経済協力会議首脳非公式会議に出席した胡錦涛国家主席は、小泉首相と会見した際、「現在の両国の政治的関係が緊張している原因は、日本の指導者が靖国神社を参拝する問題である」と述べました。それにもかかわらず、日本の指導者は依然としてアジア人民の感情を無視にして、参拝問題で自分の意見を固執し、中日関係の政治的基礎を破壊しています。
中国と日本は一衣帯水の隣国であり、安定的で長期にわたる中日善隣友好関係の発展は両国にとっていずれも重要です。中国政府は中日関係を非常に重視し、両国関係の改善と発展に弛まない努力を払っています。中日関係の発展は双方の誠意と共同の努力が必要であり、歴史問題を回避することは不可能です。靖国神社への参拝を停止し、歴史を深く反省することは日本にとって中国を含むアジア諸国との平和友好関係樹立で欠かすことの出来ない基礎であると見られています。
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