イラク移行政府は3日、バグダッドで就任宣誓式を行いました。これはシーア派の指導者・ジャアファリ首相をはじめとするイラク初の民選政府が正式に発足し、イラクの政治再建が重要な一歩を踏み出したことを示しています。
宣誓式はイラクの首都バグダッドのアメリカ軍が管理する区域グリーンゾーン内でおこなわれたものです。移行政府は首相を含めて計三十七のポストからなり、そのうち、今年一月に行われた国民議会選挙で勝利したシーア派の「統一イラク同盟」が15のポストを獲得し、クルド人会派「クルド同盟」が7のポストを獲得しました。当日、28人の閣僚が宣誓就任しましたが、副首相2人のほか、重要ポストである石油相や国防相など5つの閣僚ポストが依然として未定となっています。
中東の衛星テレビ、アルジャジーラによりますと、イラク移行政府はここ連日、これらのポストの人選についての討論を盛んに行っており、「統一イラク同盟」が2日、スンニー派と閣僚の名簿について見解の一致に達成し、副首相一つと国防相を含む六つの閣僚のポストをスンニー派に与えることで合意しました。しかし、クルド連盟はスンニー派の国防相人選に異議を持ち、各党派が宣誓式に先だって、見解の一致に達しなかったことから、スンニー派のヤワル副大統領は当日の宣誓式を欠席しました。このほか、移行政府の閣僚ポストに入られなかったアラウィ元暫定政府首相も当日の宣誓式に出席しませんでした。
アラブのマスコミによりますと、新政府の就任式でこれらのおかしいことが現れたことはイラクの各会派が閣僚ポストの配分についてまだ意見の食い違いを持っていることを示しているとのことです。まず、国防相の人選問題について、、スンニー派が提出した名簿で、候補者としてのアハメド氏が元フセイン政権の将軍だと分かり、シーア派とクルド人会派はいずれも、元与党のスンニー派バース党のメンバーがこの職務を担当することに反対しています。
クルド人連盟は重要なポストである石油相をずっと手に入れたいのですが、現在のこのポストは依然として任命されておらず、副首相に任命されたチャラビ氏が、石油相代行を務めていることになりました。チャラビ氏は石油産業を管理するキャリアを持っていないため、クルド人会派を含むほかの各会派の非難を浴びています。
最後に、国民議会で、アラウィ元首相が率いる暫定国民議会内の三番目に大きな会派は移行政府の中で、一つのポストをも獲得しておらず、そのため、アラウィ元首相はアメリカなどの国々による外部からの支持を求め、ジャアファリ首相に圧力を加えようとしています。これもイラク政局の安定にもマイナスとなるでしょう。
関係筋によりますと、ジャアファリ政権にとってこれから、いろいろな困難とチャレンジに直面するだろうと見られており、いかにイラクの政治プロセスを順調に前へと推し進めていくのかは依然として重大な任務だとされているとのことです。
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