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米国の独立調査委員会は31日、イラク戦争前に米情報機関の収集したイラクが大量破壊兵器を持っていることに関する情報は「完全に誤りだった」とする報告書をまとめました。報告書は、情報機関の分析は重大な誤りで、これによって米国の信頼性が損なわれ、その影響を中々無くすことができないとしています。
イラクが大量破壊兵器を擁していることは、米国のイラク戦争を発動する主な理由でした。しかし、イラク戦争終結後、米国はイラクで大量破壊兵器を擁する証拠を一つも見つけませんでした。そこで、イラク戦争の合法性について広く疑問視されています。
国内外の圧力の下、ブッシュ大統領が一年前に設置した「大量破壊兵器を巡る米情報機関の能力についての委員会」は、米国情報機関がなぜイラク戦争前に、イラクが大量破壊兵器を擁する結論に達したかと言うことを調査しはじめました。
調査委員会は共和党と民主党のメンバー9人からなっており、一年余りに亘る調査活動で、調査委員会は米国情報機関の何百名の関係者と話し合い、それに数多くの関係資料を調べた上、調査報告書を公表しました。報告書は692ページからなっていますが、31日に公表したのは601ページでした。
報告書は、米国情報機関がイラク戦争前に収集したイラクが大量破壊兵器を擁するとの情報判断は完全に間違っていると結論付けし、情報への判断が間違っていた主要な原因は、情報機関にはイラクが大量破壊兵器についての確実な情報を手に入れる能力がなく、その上集めた情報を分析する際に大きな誤りを犯したとしています。確実な情報ではなく、推測した情報に基づいて分析したことから、正しい結論に達することはありえないとしています。しかし、報告書は、ブッシュ政府がイラク戦争を支持するためイラクが大量破壊兵器を擁し、脅威となっているという情報を誇張したかどうかについては触れませんでした。
報告書は更に、米国情報機関は臨機応変がなく、創造力がなく、国家が必要とする情報を提供することができないとしています。こうしたことから、調査委員会は情報機関に改革のメスを入れ、今後犯しうる同様の誤りがないようにするべきだと呼びかけました。
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