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(GMT+08:00) 2005-03-14 11:36:22    
全人代女性代表・70年代生まれ世代に焦点

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 13日、今年の全人代が終了する前の最後の全体会議と代表団会議が行われました。取材で訪れた代表たちの部屋には、書籍や文献資料などが山積みになっています。会議から配布された本や資料だけでなく、各代表団の全て宿泊先には、臨時の本を売る屋台が出店しています。昼休みや夕食前には、いつも本をむさぼり読む代表たちの姿を目にすることができます。

 中国では数年前から、30代前後の若者たちが社会のあらゆる分野で頭角を現し、各分野の中堅となりつつあることが注目され、「70年代生まれ世代」という表現が現れるほどです。全人代代表の年齢構成でみると、総数2988人の今年の代表の中には、1970年以降に生まれた代表は31人で、この内、女性代表は22人に達しています。今日は1970年代生まれの全人代女性代表たちに焦点を絞って、取材してみました。

読書が大好き
な穆涛代表

 最年少の女性代表は甘粛省臨夏トンシャン族自治県からの穆涛(ボク・トウ)代表(トンシャン族、27歳)です。穆代表は今年の大会で地元での道路敷設、ダム建設、貧困脱却などに着目して提言しています。積極的な性格で、旺盛な知的好奇心と細かい観察力を持っています。インターネットや雑誌、新聞で世界情勢や知識と情報を入手することが大好きで、「私の故郷は発展がとり残されているが、私は時代に遅れたくはない」と目を輝かせました。穆代表は、東部と西部の発展格差について、「東部は走り出しているが、私たち西部の住人も疾走中だ」と自信に満ちた笑顔で話しました。

生活の改善に
喜びの笑顔を
見せた暁紅代表

 暁紅代表(ロバ族、30歳)はラサから400キロ近く離れているチベット自治区林芝地区の米林県から選ばれています。26歳から日本の村長にあたる鎮長(注:「鎮」は農村部に近い町。暁紅代表の鎮には1386人が暮している)の大任が任され、現在にいたっています。暁紅代表によりますと、政府のチベット発展への資金援助の増大に伴い、地元のインフラ施設を始め、農牧民の収入が数年前に比べ、飛躍的な上昇し、これまで県から省都のラサまで三日間かかっていましたが、去年、道路の全線開通により、6~7時間で行けるようになったそうです。今年の政府活動報告の中で、農村部の水利プロジェクトの建設を重視する内容を一番喜んでいると笑顔を見せました。

 今期大会の代表団の中で、四川省代表団の1970年代生まれの女性代表がもっとも多く、総勢8人に達しています。数人の四川代表に話を聞いてみました。

びっしりとメモの取ら
れたメモは孫代表の
いつも手放さず携帯
しているもの

 孫洪波代表(漢族、32歳)はロウ中市の養殖場の経営者です。1998年、市場価値の高いスッポンや牛の育成工場を立ち上げ、工場名はずばり「巾(巾国)」(中国語では「女傑」の意味)と名づけられています。現在、3万以上のスッポンと200頭あまりの牛を飼育しており、その餌と飼料はすべて地元の農民から買い集めているほか、60人ほどのスタッフも地元農民から雇用しているため、付近の農家に雇用創出と増収のチャンスを提供しました。孫代表はまた、自分の経験と教訓を地元の農家に無料で伝授し、地域の共同繁栄に役立っています。

 孫さんは毎月、必ず農村部を訪れ、農民たちから直に新しい知識を与えています。これらの農民の声に基づき、今年の大会で、孫代表は西部地区農村地帯での道路建設、基礎教育の強化、西部貧困地区住民への農業機械購入の補助金と燃油補助金の拡大を提言しています。

林紅代表はすでに11
歳と9歳の二児の母

 林紅代表(チベット族・32歳)の故郷は有名な風致地区・九寨溝にあり、地域の優位性を生かして、林代表はホテルを経営しています。昨年最も嬉しいことは「九寨溝を訪れた観光客数が200万人を突破」し、林さんの営むホテルの純利益も前年比より倍増して、40万元に達した」そうです。今後は民族色を生かした村落の改造と家庭旅館(ホームステイ)の普及を推し進め、全村民の所得増加に力を尽くしていくといいます。今大会では農村部の教育と医療保障を訴えました。

淑やかで、いつも静
かに笑っているガラ
チャ代表。

 ガラチャ代表(チベット族・30歳)は綿陽市平武県の農村部で林業員としてを勤めており、生態環境の保護と科学技術の農業発展への重要性を指摘しています。政府が五年前に始めた「退耕還林」(注:勾配25度以上のところにある耕地、植樹を奨励する製作)政策について、「農民から歓迎された良い政策だ。しかし、私たちの村では平均海抜1200メートルの山地なので、現行の5年、もしくは8年の優遇政策の適応期間は短すぎると感じ、期間の延長を今回大会で訴えた」と現状を隠さず紹介してくれました。

 70年代生まれの女性代表たちの取材が終わり、皆さんは活力と自信に満ち、仕事をうまくこなすだけでなく、全人代代表としてもまめに人々の意見を聴取し、その代表としての責務を真剣に果たしているという印象が強く残っています。