中国の李肇星外相は6日、北京で記者会見し、中国の外交政策や、外国との関係及び世界と地域での重要な問題について内外記者の質問に答えました。
李肇星外相は「われわれは独立自主の平和的外交政策を堅持し、世界各国と平等互恵の友好関係を結ぶことに尽力する。平和的手段で国際紛争を解決し、地域の重要な問題の解決に真剣に参与する。われわれは様々な文明が競争する中で平等に共存し、お互いに学び合うことを主張する。国際問題で、われわれは中国人民の利益と各国人民の利益から出発し、客観的事実によって自分の立場を定める」と明らかにしました。
世界の注目を浴びている朝鮮半島核問題について、李肇星外相は「中国は朝鮮半島の非核化を堅持し、朝鮮半島の平和と安定の目標を実現すると同時に、朝鮮側が関心を寄せる合理的な問題を重視・解決することを主張している。6カ国協議は対話を通じて朝鮮半島核問題を解決する現実的な選択であり、各方面の利益に合致し、これを続ける必要がある」とした上で、「アメリカと朝鮮の主要な当事国が責任を負うよう期待している」と述べました。李肇星外相は「われわれは客観的かつ公正な態度で和解と協議の再開を促し、関係方面特に主要な当事国が責任を負い、誠意を示し、協議を一日も早く再開し、更に進展を遂げるために尽力することを望む。当面の急務はこの主要な当事国が相互理解と信頼を次第に深めていくことだ」と表明しました。
李肇星外相は、中米関係にふれた際、「中米関係は絶えず進展を遂げ、両国には、広い共同の利益があり、多くの分野で互恵協力を行い、両国人民に幸せをもたらすことが出来る。中国側はアメリカと緊密な接触を行い、両国のハイレベルの相互訪問を保ち、これを強化する用意がある」と述べました。
李肇星外相は「中米関係の健全的発展を確保するには長期的な戦略的見地に立って、両国関係で最も敏感な問題、つまり、台湾問題を処理しなければならない。両国間の三つの共同コミュニケの原則を厳格に守り、平等で付き合い、相違点を残して共通点を求め、両国人民の利益を拡大しなければならない」と述べました。
中日関係について、李肇星外相は、「双方は両国関係を共に大切にすべきである。両国関係の健全的な発展を保証するには、双方は戦略的高い見地に立って、長い目で中日関係を見、歴史問題や台湾問題を正しく認識し、それを処理し、各分野での互恵協力を絶えず強化し、共同の利益を拡大させなければならない」と述べました。
釣魚島問題について、李肇星外相はこの問題での中国側の一貫した立場を改めて強調しました。李肇星外相は、「釣魚島及びその付属の島々は古くから中国の領土であり、中国はこれに対して争うことのできない歴史的証拠や法律的証拠を持っている。いかなる弁解や外国の一方的な行動でも、この基本的な事実を変えることができない。中国と日本の間では釣魚島の帰属問題をめぐる意見の食違いが存在している。われわれは、事実を尊重する上で、交渉を通じて解決を求めることを主張している。双方が大局を重んじて、この問題によって中日関係の健全的な発展が妨げられることを避けるよう、希望する」と述べました。
李肇星外相は、「中日双方が、『歴史を鑑みにし、未来に目を向ける』精神をふまえて、両国のハイレベルの相互訪問のために、適当な条件と雰囲気を作り上げることに努力するよう、希望する」と述べました。
中国とロシアとの関係について、李肇星外相は、「中国と友好的な隣国ロシアの関係は順調に発展しており、富かな成果を収めている。両国はすでに、歴史に残された国境問題を徹底的に解決した。これから、両国の国境は平和で友好かつ協力の国境である。これは両国人民やこの地域ひいては世界の平和と安定にもプラスとなる」と述べました。
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