今年の春節休暇は例年通り、一週間ですが、中国で生活や仕事をしている外国人はこの中国の伝統的な祝日休暇を利用して、自国に帰る人はいますが、また多くの外国人は中国に残って春節の雰囲気を楽しんでいます。中国人にとって一家団欒のこの祝日春節、外国人にとってどんなイメージでしょうか。彼らは異国中国での春節をどう過しているのでしょうか。
ある外資系会社の広報担当をしているフランス人女性マリーさんは中国で今年六回目の春節を過しています。彼女にとって、春節のイメージは赤です。
「町に赤い色が増えるにつれて、中国の春節が近づいてきたと実感します。各家庭の扉のには「福」を、また門の両側に赤い文字で書いた対連が貼っています。子供からお年寄りまで皆赤いチャンナー服を着ています。とてもめでたいです」とマリーさんはこんなふうに春節のことを話してくれました。
マリーさんはまた「赤色は異国にいる私に暖かさを与えてくれます。中国人の友達とお互いに年始まわりをして、ちっとも寂しいとは思いません。逆に祝日の溢れるような雰囲気に浸っています」と話してくれました。
マリーさんは「私は中国の春節の雰囲気が大好きで、一部地方では熱狂的とも言えます。これは中国人にとって、一年で一番幸せな時期ですから」と言っています。マリーさんは中国貴州省の貴陽で春節を過したことがありますが、いまでも忘れられません。ここの人は3日3晩連続して爆竹を鳴らしました。「だれかが中国人が内気だと言っていますが、そうではありません。それは彼等の情熱がまだ発散していないからですよ」とマリーさんは笑いながら話してくれました。今年の春節マリーさんはフランスから来た母親と娘さんを連れて、北京の縁日に行きました。「私は北京の縁日にはまっています。さんざし飴、影絵芝居など中国の伝統的な民族風情が溢れていて、フランスでは絶対味わえないものです。彼等はきっと喜ぶと思います。」とマリーさんは興奮した面持ちを抑えられませんでした。
IT関係の仕事をしているオーストラリア人のブランさんは13年前に中国人の女性と結婚し、いまは子供三人を抱える幸せな父親になっています。ブランさんは中国人になりきったお婿さんです。ちょっと太っているブランさんは中国人の親戚から「デブ」とあだ名で呼ばれています。最初の中国での春節の感想は「緊張していました」と言いながら、「言葉の壁もあって、奥さんの父親と冗談どころか、余りおしゃべりも出来ませんでした。側からこっそり顔色をうかがいながら、慎重に言葉を選び、私のことを気に入ってくれるかどうか観察しました」と初めての春節のエピソードを述べていました。
初めて緊張した春節を経験した後、ブランさんはいま春節の食卓の人気者となりました。「子供達は学校で習った英語を話そうとして、私と一生懸命会話しました。妻は私がラッキーだと言いました。幸い妻の家族の人は皆お酒があまり飲めません。そうでなければ、私は人気者だからさんざん飲まされて、人気が逆に大きな迷惑となったでしょう」とブランさんは嬉しそうに話してくれました。
ブランさんは中国で春節を過ごす理由を大切な家族の絆だと答えてくれました。「西洋では、人々の家庭観がだんだん薄れてきています。一年中最も大事なクリスマスでさえ家族団欒ではなく、それぞれが旅行に出かけるのです。私はオーストラリアの家族と何年も会っていません」とブランさんはこう感想を述べてくれました。
ブランさんは、「中国の家族がこんなに親しく付き合っていて、今の生活がとても幸せです。春節に皆で一緒に餃子を作ったり、大晦日の夜、一緒に食事をしたりすることはお互いの理解や感情を深めることができます。今年は奥さんの父親と一緒にスキーに行くつもりです」と興奮した面持ちで話してくれました。
いま北京や上海、広州などの都市にいる外国人毎年数万人が中国で半年以上を過しています。彼等の中で多くの人は中国で春節を迎え、中国の伝統文化を感じています。
これについて専門家達は「春節の魅力は中国の魅力で、春節文化の中心は家族がお互いに祝福し合うことです。これは人類の感情の永遠のテーマです。中国の春節は世界各地の文明の共同表現の現れで、全人類へのプレゼントだ」とこのように分析しています。
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