中国の最も重要な伝統的な祝日である旧正月が訪れた際、温家宝首相は旧暦の29日から1日までの三日間をかけて、内陸部にある河南省の上蔡県を訪問し、地元のエイズ患者やその家族と一緒に旧正月を過ごしました。
1990年代の半ばに不法な採血によって、上蔡県ではエイズが蔓延し、一時的に地元住民61%がエイズに感染されていました。中国政府はこのことを非常に重視し、多くの救援策と予防策を取り、エイズの蔓延を食い止めました。
中国の慣わしでは、旧正月の大晦日に家族揃って去る年を送り、新しい年を迎えるということになっています。今年の大晦日に当たる2月8日では、温家宝首相は、上蔡県のある福祉施設を訪れ、エイズで息子や娘を失ったお年寄りや親を失った孤児と一緒に過ごしました。温家宝首相はこれらの孤児の寮や教室、図書館などを視察した後、お年寄りを見舞いました。そして、みんなと一緒に子供の出し物を楽しみ、一家団欒を象徴する旧正月のギョーザを食べました。その際、温家宝首相は「新年おめでとうございます」と皆さんに新年の挨拶をしました。
温家宝首相は全国のエイズ患者にも慰問の意を表し、エイズの予防と治療活動に貢献している医療関係者やボランティアたちに深い感謝の意をも示しました。また、「エイズで子供が親を失い、お年寄りが息子や娘を失って、家庭が崩壊してしまいましたが、国家の配慮で、これらのお年寄りと孤児は新しい家庭を再び作りました」と語りました。「私たちは祖国の暖かい大地で暮らしています。中国共産党と政府の指導の下で、私たちは互いに関心を寄せ、改革と建設の成果を分かち合わなくてなりません」と述べました。
上蔡県の別の村で、温家宝首相は、エイズで息子と息子嫁を失い、孫と二人きりで暮らしているお年寄りを訪ねました。その際、随行していた地元の政府責任者に、このような家庭に必ずより多くの関心や配慮を与えなければならないと、求めました。首相のこうした話しに深く感動されたお年寄りは、「首相がこんな寒いときにわざわざ私を見舞いにいらして、本当にありがたとうございます。とても感謝しています。党と政府に感謝しています」と話しました。
ところで、中国政府はエイズの感染を高度に重視しています。ここ数年、中国政府は、経済的に窮地に陥っているエイズ患者に治療薬を無料で提供している上で、医療救援システムの構築、エイズ予防治療専門チームの設置など、多くの新しい措置を取っています。そして、エイズ患者の生産と生活条件の改善に積極的に援助を提供しています。上蔡県でエイズが一番早く発生した村である文楼村は、その最もよい例だと言えます。現在、この村のエイズ患者はすべて無料で治療を受けており、村人の暮らしは着実に改善されています。このほか、村には設備が整った小学校や水道、医療所、住民文化活動広場などが整備されています。
この三日間の視察で、温家宝首相は、同時に地元政府の責任者及び医療関係者、村に駐在している活動チームの関係者と、エイズ予防と治療活動について共に話し合いました。その際、温家宝首相は、「現在、エイズの予防治療活動は肝心な時期に入っており、各地、各地関係部門は、国家の配置を真剣に貫き、予防活動を着実に行うべきです」と求めました。
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