西洋人がクリスマスを過すことと同じように春節は中国人にとって一年の中で最も盛大な祝日である。時代の移り変わりに連れて、春節の内容が変わりつつ、人々が春節を祝う方式も変わってきた。しかし、いくら変わっても、中国の人々の生活と意識における春節という地位に取って代わるものが無いだろう。
春節はすでに4000年の歴史があり、当時は春節と言わず、固定の日日も無かった。紀元前1000年の時、人々は春節を「年」と言った。年は当時豊作の意味でした。豊作をかちとると「有年」、或いは「大有年」と言われた。
民間の風俗によると、春節は旧暦の12月23日から正月の15の元宵祭りまでで、約3週間にわたり、12月30日の大晦日と正月の一日が最も盛大に過す慣わしだ。
春節を迎えるため、全国の都市と農村では、様々な準備活動が行われる。農村では、その準備活動は12月になるとすでに始まり、農家は汚れをなくし、新しい年を迎えるため、大掃除を行ったり、布団をきれいに洗ったりするほか、市場からお菓子や肉や果物などを買い付ける。町では、その準備活動に、各文化部門や、芸術団体、豊富多彩な文芸出し物を用意したり、テレビ局は新年番組を作ったり、各公園は縁日の準備を行ったりする。このほか、各店は各地乃至海外から祝日用商品を調達する。統計によると、春節期間中の消費は中国人一年間の消費の3分の1以上を占めるということだ。
各地には、春節を過す伝統的な習慣がいろいろある。しかし、南北を問わず、大晦日の夜、一家が団欒して、食事を一緒にする慣わしは同じだ。南の方では、大晦日の食卓には十数種類の料理が出るのだが、その中、豆腐と魚が欠かせないものだ。それは豆腐の腐と魚の発音は「富裕」つまり裕富と同じからだ。北方では、大晦日の夕食を食べた後、一家全員が揃って日本の年越しそばと同じように、年越しの餃子を作る。大晦日、人々は旧い年を送り、新しい年を迎えるには、夜通しをする慣わしがある。昔から、春節を祝うには邪悪を追い払うため、人々は爆竹を鳴らす習慣があるが、ここ数年、安全と汚染を防止するため、北京と一部の大都市では、爆竹を鳴らすことが禁止された。一日になると、新年の挨拶を交わし、町では年始周りの人々で賑わう風景だ。
各地では地方劇や映画が上映されたり、獅子舞やヤンコ踊りなどが披露されたり、様々なイベントが催され、いたるところは楽しい祝日の雰囲気に満ち溢れる。
春節を祝うには各家は對聯や年画を張ったり、チョンチンをかけたりする。
生活レベルの向上に伴い、春節を過す方式も変化しつつあり、海外旅行は一種の新しい流行となっている。
|