スマトラ沖大地震を討議する「被災国の経済情勢分析と国際協力」フォーラムは27日北京で、ボアオアジアフォーラム、中国赤十字会、国際赤十字会、国連関連機関の代表、世界経済、金融分野の専門家がこのフォーラムに出席しました。会議は「アジアのより美しい未来のため」をテーマとし、災害を受けた東南アジア諸国の経済情勢を評価し、被災地域の再建プロセスを進めるため、国際協力をいかに強化させることなどについて討議を行いました。

　バアオアジアフォーラムの龍永図事務局長はその際、「今、われわれが直面している重要な問題は被災国の再建活動であり、再建活動が被災地域の経済情勢への客観的かつ科学的な分析によって決められることだ。経済情勢への判断が正しくなければ、被災国により深刻な経済的損失をもたらす可能性がある。これによって、われわれはこの会議を通じて、被災地域の経済発展への自信を強めるためだ」と指摘しました。

　世界銀行の代表は「災害による人的な損失は経済的な損失より大きく、主要な被災者の内訳は子供や女性、漁民などで、緊急援助活動はこれらの人々を対象に食糧、医療救援、仮設住宅、臨時の学校などを提供する必要がある」とした上で、「災害発生後、再建活動は被害段階に応じて進める必要がある。まず、緊急援助段階では、被災地の人々に食糧と医療援助を提供することで、今、この段階の救援活動は順調に進んでいる。第2の段階は被災地の人々の正常な生活を確保するため、仮設住宅、物資、財産を提供すること。第3の段階は災害による破壊された大規模なインフラ施設を再建するためには、およそ数年間かかると見込まれる。第4の段階は今後、災害発生を予防するため、災害警備システムの構築を進めることだ」と述べました。

　スマトラ大地震発生後、中国政府は支援の手を差し伸べ、現在までに、中国政府が被災地域に10億元を寄付し、更にインドネシア、タイ、スリランカ、モルディブなどの被災国へ臨時学校、仮設住宅、地震観測と津波警報システムなどの建設に力を入れています。

　中国政府のこれらの救援活動は国際社会から好評を博し、FAO・国際食糧農業機関の高官は「津波発生後、中国政府は直ちに救援活動を展開し、中国が発揮した重要な役割は被災国と国民の好評を博した。これは中国政府が被災地への人道的な援助を重視するだけでなく、その後の再建活動をも重要視していることを示した」と指摘しました。