インド洋で地震と津波が発生して既に一週間過ぎさり、時間の推移で南アジアと東南アジアの関係諸国で生存者を探す活動がそろそろ最終段階になり、伝染病の蔓延を予防することが救援活動の重点となっています。
2日現在、インド洋の地震と津波による死亡者数が少なくとも12万人に達しました。国連の関係部門の予測によりますと、死亡者数はこれからも増えて15万人になるということです。現在、世界各国から各被災国への国際支援金は20億ドルを超えており、また、インドネシアなど被災状況がひどかった地区では援助隊員が食料品や飲料水などの救援物資を被災者に手渡しました。
それと同時に、インドネシア、インド、スリランカなどの国々では、たくさんの被災者が住む家がなくなりました。ここ数日、インドネシアのスマトラ付近の海域で余震も続けていており、そのほか、スリランカの東部でも豪雨に見舞われ、大洪水が発生し、被災者たちのために作られた仮設住宅が流されました。そのうえ、道路や通信施設が津波によって寸断されていることから、大量の救援物資は空港や港から被災地に運ばれない状態が続き、特に一部辺境の被災地では被災者が飢餓状態に陥っていて、生存状態が厳しくなっています。また、地震と津波によって、大量の死傷者が出てきましたが、救援人員の不足から、多くの死体が即時に埋葬できず、腐乱しまったので、飲用水まで汚染されました。また、インドネシアのナングロアチェ州など被災地の医療施設は津波によって、ひどく破壊されたり、或いは完全に崩壊しました。そのため、怪我をした被災者が手当てを受けることができず、重体に陥っている人が少なくありません。
従って、救援組織は「病院で手当てを受けられないことで死亡する人の数が大幅に増える恐れがある」と警告しています。
WHO・世界保健機関は「被災地では大規模な伝染病が発生する可能性があり、その疫病がいったん蔓延すれば、死亡人数は津波自体による死亡人数を超えるだろう」と指摘しました。そのため、世界保健機関は下痢やデング熱などの伝染病の発生を予防するため被災地への医療援助を直ちに行うよう緊急に呼びかけています。
このほか、世界保健機関の担当者の話によりますと、インドとスリランカの被災者キャンプで、ゲリが多く見つかり、また、下痢関連の症例の報告が増えつづけているということです。また、インドネシア側の報道によりますと、インドネシアのナングロアチェ州で病気で亡くなる被災者が出てきており、肺炎と皮膚感染症がその主な死亡原因だそうです。世界保健機関は今、緊急措置を講じて医薬品の配布と治療を急ぐと同時に、疫病の推移によっては大規模な伝染病予防行動を取るかどうかを決めます。
国際社会は南アジア及び東南アジアで発生した災害を非常に重視し、その対応策を討議するため、アセアン・東南アジア諸国連合は6日インドネシアの首都・ジャカルタで津波復興支援会議を開くことを決めました。インドネシア、タイ、スリランカ、インドなど被災国のほか、中国、オーストラリア、日本などの援助国及び関連の国際機関の代表がこの国際会議に出席し、被災国への国際援助や被災国の再建、それに地域間の防災協力の強化などの問題について意見交換することになります。
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