26日スマトラ沖のインド洋で大地震と津波が発生し、一部の南アジアと東南アジア諸国の住民などに重大な死傷と巨大な財産的損失をもたらしたため、全世界に注目されています。国際社会は相次いで被災地区に緊急援助を提供しました。今回の災難の厳しさおよび遭難者数が日ごとに上昇しているため、国際社会はその援助を増加させています。

　国連の関係機構は28日ジュネーブで被災国救援協調会議を開きました。被災国の代表は会議でそれぞれの国の被災状況を報告し、その援助問題について討議しました。

　国連のスティブンス緊急援助副調整官は記者会見で、「国連は国際社会に緊急アピールを出し、16億ドル相当の救援物資を募る予定である」と述べました。現在、国連の関係部門のまとめによりますと、被災国への援助総額は8100万ドルを超えたとのことです。世界銀行の初歩の予測によりますと、被災国はおよそ50億ドルの援助が必要だとのことです。

　ここ数日、先進国が援助金額を増やしました。アメリカ政府がこのほど1500万ドルの援助を提供すると発表したことに続いて、アメリカ国務省は26日、「アメリカはこれらの被災国に更に2000万ドルの援助を追加する」と表明しました。

　オーストラリア政府も29日、被災国に1925万ドルの援助を追加すると発表しました。

　ドイツのシュレーダー首相は29日ベルリンで、「ドイツ政府はこのほど発表した援助金200万ユーロを2000万ユーロに増額する」と発表しました。

　日本政府は3000万ドル相当の食料品、薬品、テントなどの緊急援助物資を提供すると約束しました。

　フランスとイギリス政府は29日それぞれ、被災国に1500万ユーロと2130万ユーロの援助を提供すると発表しました。

　EU・欧州連合は300万ユーロ相当の緊急援助を提供した後、28日、5000万ユーロに増加すると発表しました。

　発展途上国として、中国政府はできる限り被災国に援助を提供し、2160万元相当の物資が関係国に緊急運ばれました。29日中国がスリランカに提供する100トンの援助物資はコロンボに到着し、タイへの30万ドルの援助金も現地に手渡しました。中国政府は29日夜、更に被災国への緊急援助を大幅に増やすことを決定しました。

　カタール、サウジアラビア、クウェートの湾岸三か国もそれぞれ、被災国に2200万ドルの援助を提供すると発表しました。

　27日以来、一部の国際援助物資は相次いで被災地に到着しました。国連の緊急援助作業を担当する調整官は、「48時間内に、24カ国からの救援物資を満載した数百機の航空機が被災地に到着する予定だ。被災状況が大きいスリランカでは、現在16カ国からの援助物資が到着した」と表明しました。国連児童基金、国連開発計画、国連人口基金、赤十字などの機関は被災地へ救援人員を派遣すると共に、救援物資を運びました。国連を始め、各国際機構と救援機構は被災国と共に、大規模な世界援助活動を展開しています。